2009-01-01から1年間の記事一覧

大学院生が卒論・修論指導をすべき理由とそのやり方

大学院生(修士課程、博士課程)が卒論・修論指導をすべき理由は大きくわけて二つ。第一の理由は、後輩の論文を指導することにより自分の論文執筆能力および研究能力の向上をはかるため。第二の理由は、論文中の初歩的な点を大学院生の方にあらかじめ指摘し…

リフレ話に絡みたいときのチェックポイント

非専門家は、できるかぎり技術的な実現手段については専門家に任せることにして、自分は何をしたいのか、あるいは、どういう状態にしたいのかを平易な言葉で率直にかつ簡潔に述べるようにしたほうが良いと思う。そうでないと、技術的な枝葉末節を専門家にい…

大道100人発表会 〜青空の下で研究をネタにおしゃべりしよう20XX〜

はじめに 以下の内容は、こういう催し物があったらよいなぁという妄想です。11/14(土)に「第2回 博士ネットワーク・ミーティング@つくば」があるので、そのネタとして使えないかと思い書いてみます。 イベントの概要 公園(たとえば、日比谷公園第噴水前…

成果とその成果が個々人にとってどのように役にたつのかは別の話

大学3年生までの学校の勉強は、自分がやったこと(成果)の価値は誰か偉い大人が保証してくれた。でも、学外のさまざまなこと、卒業研究をはじめとした研究、社会人になったあとの仕事や日常生活では、成果そのものとその成果が誰かにとってどのように役にた…

おごられ上手、もらい上手、叱られ上手になりたい

4403 is written:おごるはなし・おごられるはなしにまったくもって賛成。おごる人のそういう考え方が嫌だから絶対におごられたくないと思う人もいるのだろうけど、私は別に気にならない。まあ、さすがに嫌いな人からおごられるのは嫌だから断るけど。ほとん…

プライドが高くて困っている人は「とりあえずやり終えてみる」をモットーに!

質問はてな:能力に見合わないプライド 能力に見合わないプライドを叩き潰す方法を教えてください。僕は心の底で自分が優秀だと思っています。しかし大学は留年する、車の免許さえ取れない、社交性に欠けるで無能なこと明らかです。でも心の底では自分は優秀…

研究室の先生が怖かったらこう考えてみよう

先生が熊でなくてよかった!

科研費獲得額と教員数の関係

科研費申請が終わったので、ちょっと気になっていたデータを整理してみた。 東大一人勝ち?― 競争的資金の配分と機関経費のあり方 ―を読んで、本当に教員数だけの問題なのかなぁというのが疑問。なので、大学教員数と科研費配分額のデータを集めてみた。本当…

主張の穴をつけ。主張自体を封じ込めるな!

Tech Mom from Silicon Valley:国家生き残り戦略としての日本語リストラ 海部美知さんは、いつも面白いエントリーをかいてくれるので大好きだけど、今回のもとても面白い。コメントやはてなブックマークで「自分の子供の体験談から国家の枠まで広げて考える…

日本語話者かき集め戦略:非ネイティブ日本語話者への寛容度をあげる

世界は60億人の人間がおり、数十年後は100億人になる見込み。なら、世界中から自分の国に馴染めず、かつ、日本文化と親和性の高い人材を招き寄せることができたら、日本人だけよりは多様性は高いけど、日本文化自体はそれなりに継承されるというようなうまい…

LinuxとWindows(NetBeans)でRailsプロジェクトを共有する

RoR

やりながらメモ。 Linux側の状況 emacs + Rinariで開発。各ソフトウェアのバージョンは以下のとおり(カッコ内はバージョンを調べるコマンド)。 Ruby 1.8.7 (ruby -v) Ruby on Rails 2.3.2 (rails -v) Ruby Gems 1.3.1 (gem1.8 -v) SQLite3 3.6.18 (sqlite3…

鶏一羽分

一種の集合知か。最高だ。 アルファルファモザイク:ケンタッキーのチキンって部位によって差がありすぎ → レッツ、コンバイン!!

第5回 SPARC Japan セミナー2009:「オープンアクセスのビジネスモデルと研究者の実際」

第5回 SPARC Japan セミナー2009:「オープンアクセスのビジネスモデルと研究者の実際」に参加してきた。構成は2部構成。第一部は、BioMed CentralのCharlotte Hubbardさんの講演。第二部は5号館のつぶやきの栃内先生の講演。どちらも大変楽しかった。 第一…

科研費申請書作成メモ:昨年度の審査結果を参考にして

今週が学内締切りなので申請書作成。応募は若手研究(B)の予定。今年の申請書は昨年の申請書を改善して作ろうと思うのだけど、そもそも昨年の申請書に基づき作ってよいかどうかを、審査結果を元に分析してみる。科研費の申請が不採択だった場合、学術振興会…

若手研究(S)の募集停止

文部科学省:平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について 学術振興会:平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について 平成22年度科学研究費補助金については、一部研究種目を除き本年9月から公募を開始しておりますが、平成…

不況だから生活保護受給者や失業者が多いだけ

撤退戦のノウハウを蓄積して欲しいにkeitaro-news:評価システムの無い教育 大衆教育社会のゆくえからトラックバックをもらった。エントリーの内容からすると私が書いたエントリーが能力不足の教員が評価を必至に拒むことを容認しているように読めたのだと思…

 第2回「博士ネットワーク・ミーティング@つくば」

詳細がでました。 第2回「博士ネットワーク・ミーティング@つくば」 昨年の参加記はこちら 「博士ネットワーク・ミーティング@つくば」参加記

撤退戦のノウハウを蓄積して欲しい

4403 is written:教員免許更新制度が2010年度限りで廃止にで知った記事。 asahi.com:教員免許の更新制、10年度限り 文科省方針 教員を続けるために10年に1度大学などで講習を受け修了することを義務づけている教員免許更新制をめぐり、文部科学省の政…

質問の仕方による回答の相場観

うまい質問をするためのTipsでのshiroさんとのコメントが秀逸だと思いましたので転載して、新しいエントリーに。 「考えてない質問にはそれ相応の反応しか返ってこないよ」というのは、「100円の商品と1000 円の商品があったら、100円の方はまあそれなりの品…

原画と朗読で綴るサイボーグ009の世界

毎週楽しみに見ている「おしゃべりやってます第5放送」の10/9分配信で、「当日券もまだあるよ」といっていたので原画と朗読で綴るサイボーグ009の世界を見に行ってきた。とても堪能しました。 開演前 東京は詳しくなく、渋谷は東横線の乗り換えぐらいしか利…

「なんでも質問する」姿勢と「ググってから質問する」行動

まとめ 「なんでも質問する」姿勢は重要! 適切な答えは適切な質問からしか得られない。 適切な質問をするのは簡単ではない。たくさん質問をしてみるということだけが適切な質問を得るための唯一の方法。 「他人に向けて発するのは適切な質問だけ」という内…

日本の科学技術の発展のために「希望はインフレターゲット」

日本の科学技術発展のために、日本の科学技術に関わるすべての人間が今すぐに出来ること、そして、たぶん、最も効果的で実現可能性が高いことは「日本銀行にインフレターゲットを設定させ、日本をマイルドインフレ(5%以下、2%以上)にすること」だ。具体的…

Winny事件

実際に起きている被害と現行の法律が禁止している範囲、法律の恣意的適用への恐怖、ソフトウェア開発者の端くれとしての不安などさまざまな要素が詰まっているWinnyの話。メモ。 高木浩光@自宅の日記:Winny事件を振り返る asahi.com:「ウィニー」開発者に…

それをインフレターゲットっていうんじゃないの?

NikkeiBP:「出口戦略」は失敗する 第1に、公的債務への耐久力は国によって異なる。それは負債の水準や、現在の債務負担、支払い歴、政府の信頼性などによって決まる。欧州の一部の経済小国のように、巨額の財政赤字を抱え、公的債務も増加する一方、銀行は…

うまい質問をするためのTips

既にハッカーコミュニティーが数年前に通った道を私たちは何回も通ってしまうんですよね。以下は、大学生必読の文書。 賢い質問のしかた 計測したことはありませんが大学の先生の8割と技術系の会社上司の9割が以下の性質を持っていると思われます。 悪びれず…

リンク:産経新聞WEB面5サイト合同アンケート企画

Internet Survey MLで流れていた話題。 産経新聞:【WEB世論大調査】新政権でどうなる?あなたのお財布 民主党の鳩山由紀夫代表を首相とする新内閣がいよいよ発足。矢継ぎ早に新政策を打ち出しているが、ネットユーザーは民主党の目玉政策をどのように見…

科研費公募要領の1課題当たりの配分額は年額?

追記:自己解決しました。単年度の額でした。大「脳」洋航海記:科研費の若手研究枠の受給回数制限が設けられ、申請書の書式が変わったのコメント欄で科研費公募要領の1課題当たりの配分額は「1課題当たりの配分額/年」ではないかという指摘がされていた。…

芹沢 一也, 荻上 チキ 編, 経済成長って何で必要なんだろう?

芹沢 一也, 荻上 チキ 編, 経済成長って何で必要なんだろう? 飯田泰之さんとの対談集。対談集なので一貫した主張というものはないけれども、飯田さんの説明で繰り返し登場したのが大体以下のような話。「経験則だけど、我々の社会はほうっておいても生産性を…

岩田 規久男, 景気ってなんだろう、世界同時不況、日本銀行は信用できるか

岩田 規久男, 景気ってなんだろう 岩田 規久男, 世界同時不況 岩田 規久男, 日本銀行は信用できるか 「景気ってなんだろう」が2008年10月、「世界同時不況」が2009年3月、「日本銀行は信用できるか」が2009年8月。岩田先生の日銀に対する批判がどんどんと直…

田中秀臣, 雇用大崩壊―失業率10%時代の到来

田中秀臣, 雇用大崩壊―失業率10%時代の到来 主たる主張は、雇用対策に一番効果があるのはデフレーション(物の値段が下がる=お金の価値が上がる)からの脱却であるというもの。この主張を読者に理解してもらうために雇用問題でよく取り上げられる原因とそれ…