Googleの検索アルゴリズムが無能というより人間が有能

検索結果が汚染されていない方が良いとは思うけど、検索エンジンがコンテンツの正しさを保証する世界というのは、かなり怖い。図書館や本屋にニセ科学の本が並ばないことを期待する程度に、検索エンジンにも期待したい。
yuko-hirom.hatenablog.com

ci.nii.ac.jp

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SEO業者のみなさまの日々の分析の結果、Googleの検索アルゴリズムは常に上をいかれている。
hnavi.co.jp

www.similar-web.jp

それにしても、こういう風に文で検索をする人いるのね。そしてgoogleも文に答えるのね。びっくりした。これは2000年代中ごろの本やIT関連の記事だとキーワード検索の次の世代の検索エンジンとして扱われていた部類。そして、こういう風に人間に問いかけるように検索するということは、Googleは冗談でなく「Google先生」として扱われているのね。そして、先生はGoogleと同様に質問に答える機械として扱われるようになってきている昨今。
bylines.news.yahoo.co.jp

たしかに「did the Holocaust happen・・」と英語でGoogleで検索すると、トップに表示されるのが「Top 10 reasons why the holocaust didn't happen(ホロコーストは発生していなかった10の理由)というサイトで、次いで「ホロコースト否定を説明するWikipedia」「ホロコーストなんてでっち上げ」と明らかにホロコースト否定のサイトが続いていた。

なお、2015年9月にはGoogle検索で「Who runs Hollywood?(ハリウッドを仕切ってるのは誰?)」と検索すると「Jews(ユダヤ人)」との回答結果が表示されていたことも、指摘を受けて訂正した。

2016年に良く閲覧いただいたエントリー

2015年の年末に「5W1H」で自分の考えを効率的にまとめよう!自問自答のススメ - リクナビNEXTジャーナルを書いていただいた原稿料ではてなブログに移行してきてだいたい1年。移行後のアクセスログから、2016年に良く閲覧いただいたエントリー上位20個は以下のとおりでした。全部、11番目を除き、すべて過去エントリー。トータルアクセスは1,088,695、ユニークアクセスは815,070でした。

  1. リンク:論文に死んでも書いてはいけない言葉30 - 発声練習
  2. 価値の判断基準が自分の外にある人間は表現者になれない - 発声練習
  3. レポートを電子メールで提出する時の無難なやり方 - 発声練習
  4. 卒業研究・修士研究時の悪循環を防ごう - 発声練習
  5. どうやったら質問を思いつけるの? - 発声練習
  6. 論文の種類の違い - 発声練習
  7. Google Scholarの機能を使って自分の論文の引用状況を調べる - 発声練習
  8. 原著論文と調査論文と学位論文の違い - 発声練習
  9. 良い進捗報告のやり方 - 発声練習
  10. (2015年版)博士進学が決まったあなたが今すぐに始めるべきこと - 発声練習
  11. 卒業研究が不安で不安でたまらないあなたへ - 発声練習
  12. 公務員の職種、勤続年数別平均年収が知りたい - 発声練習
  13. 卒業論文・研究のためのアンケート依頼で留意して欲しいこと - 発声練習
  14. 動的ライブラリ・共有ライブラリのリンクミスへの対応 - 発声練習
  15. よく分かるゆとり世代換算表 - 発声練習
  16. 論文の再投稿と多重投稿について - 発声練習
  17. 論文指導をお願いするときに「添削お願いいたします」「校正お願いいたします」と言わないで - 発声練習
  18. 「自分の考えがない」という人は考えたことを言語化していないだけかもしれない - 発声練習
  19. 低温調理の「合法」な温度とは何ぞや? - 発声練習
  20. 発表練習のやり方がわからない人向け簡易講座 - 発声練習

2016年もご愛読いただきありがとうございました。2017年もよろしくお願いいたします。

Marie Curie Sklodowska Actionsからアンケート調査が来た

スパムかと思ったけど、Marie Skłodowska-Curie Actions - Wikipediaを見ると、ちゃんとした財団みたいなのでアンケートに回答した。博士号取得からこれまでのキャリアに関するアンケート調査だった。なんで、私に依頼メールが届いたのかわからないけど、ORCIDに登録している研究者とかを国別に探してアンケート調査依頼をおくっているのかな?

ec.europa.eu

以下届いたメール

Dear 「私の名前」,

We would like to remind you of the survey invitation below. Your
contribution to the study is very important to us – you can still
submit a survey response until 23rd December 2017 using the link
provided in the original email invitation below.

Kind regards,
ICF International - Survey team

===================

Dear 「私の名前」,

The European Commission is funding a study to assess the
effectiveness, efficiency and added value of the Marie Skłodowska
Curie actions (MSCA) under the Seventh Framework Programme (FP7)
and Horizon 2020.

In the framework of this study, we are collecting feedback from
researchers who have not been funded by the programme in order to
learn about their international mobility, professional career and
their research, training and working conditions.

We would greatly appreciate your participation in the survey and
kindly request that you submit your response by the 23rd December
2016. The survey should not take you more than 5 minutes.

Your views and opinion are of great importance for the present
study, and are crucial to ensure that the programme delivers added
value and benefits to future generations of researchers.

We appreciate the time taken to provide this response and thank
you for your contribution to our study.
You can start, save and return to the survey at a later time using
the link below:
Click Here to Start the Survey

All individual answers and comments will be treated as strictly
confidential and non-attributable.

An accreditation letter by the European Commission, to confirm the
authenticity of the survey, is available here.

Further information on the present evaluation study and the online
survey, including information on how personal data collected will
be processed and stored, is available on the survey website here.

If you have any queries about this survey or the study, please
contact the study team at mscasurvey@icfi.com .

Best regards

ICF International - Survey team
This message was sent by ICF Consulting Services Ltd, 33 Cannon
Street, London, London EC4M 5SB To unsubscribe, click below:
Unsubscribe ICF Consulting Services Ltd, 33 Cannon Street, London,
London EC4M 5SB.

以上、メモ。

日本人は遺伝子レベルで底辺がお互いに足を引っ張りあう民族

タイトルにあるような内容の2chに貼られる以下のコピペに過去エントリーが参考としてつかわれている。そのエントリーの追記をみてもらえれば、この主張は根拠ある話ではないことが分かる

日本人は遺伝子レベルで底辺がお互いに足を引っ張りあう民族だと証明されている
これは上位の人間(いわゆる上級国民)が分断統治を用いて支配しやすいということを意味する

本当に立ち向かうべき上位の人間に対しては完全服従で
派遣だのブラック正社員だのナマポだのがお互いに攻撃しあってるだけで
デモを起こしたり労働組合で積極的に行動して経営者などの上の人間と戦うことがほとんどない
(日本の労働組合はほとんどが経営側に飼いならされてる)

上位の人間に対して勇気を持って行動できる性質を決める遺伝子にセロトニントランスポーター遺伝子というものがあるのだが
これを持つ日本人は3%と世界でもっとも低い値になっている(ちなみにアメリカ人は10倍の32%)

ここまでの極端な偏りは、数百年の間、上位の人間に立ち向かうような勇敢な人間を
村八分にして子供を残すことができないようにしてきたと考えなければ説明できないとされている

参考
http://next49.hatenadiary.jp/entry/20151130/p1
http://link.springer.com/article/10.1007/s00702-007-0012-5
http://link.springer.com/article/10.1007/s100380050098

(たとえばルンバ民、逮捕!w Amazon、購入者を偽計業務妨害と電子計算機使用詐欺罪で告訴へ [無断転載禁止]©2ch.net [975468387]

日本人はセロトニントランスポーターが少ないという話の出典の追記。

追記:不安遺伝子があるのと実際にそれが影響するかはどうかは別とのこと

教えていただいた論文。フィンランド人のサンプルにて不安遺伝子を持っているかどうかと損害回避性(harm avoidance)と神経症的傾向を持っているかどうか調べたところ関係があるという証拠はないという結果が得られたという論文

上の記事のリンクが切れている損害回避とセロトニントランスポーター遺伝子の関係について。国里愛彦, 山口陽弘, 鈴木伸一: パーソナリティ研究と神経科学をつなぐ気質研究について, 群馬大学教育学部紀要 人文・社会科学編 第 56巻, pp. 359―377, 2007年(PDF)より。

Cloninger(1987)やCloninger et al.(1993)によると,損害回避は未来の問題の予想における悲観的な心配,不確かさを恐れたり見知らぬ人に対して内気になったりのような受動的回避行動,急激に疲れやすいのような,行動の抑制と中止に関する遺伝的傾向性である。損害回避の高い人は,用心深い,緊張している,予期不安を持っている,怖がり,内気,そして疲れやすいといった特徴をもつ。一方,損害回避の低い人は,自身に満ちていてリラックスしている,楽観的,無責任,社交的かつ活動的といった特徴をもつ。

~中略~

このCloningerの仮定に対して,新奇性追求と同様に遺伝子との関連が検討されている。主に損害回避とはセロトニントランスポーター(5-HTT)のプロモーター領域の遺伝子多型との関連が見られている(富高・坂元,2000)。しかし,この損害回避とセロトニントランスポーターのプロモーター領域の遺伝子多型との関連を支持する研究と支持しない研究が存在し,今後さらなる検討が必要である(木島,2000)

2000年の論文で「この損害回避とセロトニントランスポーターのプロモーター領域の遺伝子多型との関連を支持する研究と支持しない研究が存在し,今後さらなる検討が必要である」とあり、2009年のメタ分析の論文で少なくともフィンランド人のサンプルにて不安遺伝子を持っているかどうかと損害回避性(harm avoidance)と神経症的傾向を持っているかどうか調べたところ関係があるという証拠はないという結果がでているのだから、セロトニントランスポーター遺伝子が少ないから損害回避的にふるまう傾向があり、そのため、「上位の人間に対して勇気を持って行動できる性質」が日本人にないというのは適切でない主張。

参考

TCI(Temperament and Character Inventory)は、「気質」と「性格」からなる7つのパーソナリティ特性を測定するために開発された質問紙です。アメリカ・ワシントン大学のクロニンジャー教授によって開発され、世界中でパーソナリティの研究のために用いられています。クロニンジャー教授によると、パーソナリティには「気質」と「性格」の2つの側面があり、これらの組合せによって、個人ひとりひとりのユニークな人柄が表わされると考えられています。

「気質」とは、体験したことに対する自動的、感情的な反応で、一生を通じて安定している特徴です。「気質」には、「新奇性探求」、「損害回避」、「報酬依存」、「固執」の4つの次元があります。「新奇性探求」は、車に例えるとアクセルにあたり、「損害回避」は、車に例えるとブレーキにあたります。「報酬依存」は、多くの人が好きかどうか、「固執」は、ひとつのことをずっと続けるかどうか、に関わる個人差です。