ネット上の情報の裏取り重要

おもしろ記事みたいになっているけど、これは本当に怖い。

怖いと思う点

  1. 冗談で他人の顔写真を用いたブログを作成できてしまうということ
  2. 複数人が知恵を出し合うことでそれなりに信憑性のある経歴が作れてしまうこと。しかも、その裏取りに費やすコストは案外高い。
  3. 「何か疑わしい情報があったならばGoogleで検索し裏をとる」という行動を逆にとって、騙そうとしていること。
  4. 冗談で他人の個人情報を捏造して、しかも公開して、さらにそれを楽しんでしまっていること。

でも、今後、情報リテラシーに取り込むべき点は案外当たり前だった。

  1. 基本的に個人のサイトなどに書いてある情報を鵜呑みにしてはいけない。本や企業のプレスリリースと同じように接する。
  2. ネット上の情報において、実名(住民票に記載されている氏名および社会的に広く知られている通名)と顕名(ある期間に渡って連続して利用されている名乗り、ハンドルネームなど)と匿名で出された情報については正しさの観点からすれば、ほぼ差がない。実名や顕名がある程度の期間連続して使用されており、かつ、その人から発せられる情報が一定のレベルで正しいときに限り、匿名情報よりも信頼に値するかもしれない程度。
  3. 継続性がなく使われる実名や顕名は匿名と差がない。
  4. 顔写真を掲載しているからといって、その写真が情報の提供者本人であるかどうかは限らない。

追記

ネット上でリアリティのある赤の他人のブログを簡単に用意できるようになったという現在の状況とあわせてみるとこういう素朴な正義感の発露と悪乗りは最高に怖い。これはどうやら違法行為をした本人とネット上の情報がリンクしているみたいだけど、もしこれが違法行為をした人間と圧力かけられている人間が違っていたらとんでもないことになる。

今回の特定にいたる判断プロセスを逆手にとって愉快犯的に罠をしかけられたら、リンク先の事件で「祭りだ!」なんて楽しんでいる人は犯罪行為の共犯者に仕立て上げられてしまう。普通に状況証拠の積み重ねでしょ?

また、仮に違法行為をしていた人本人にちゃんと圧力をかけられていたとしても、圧力をかけられた当人がパニックになり自分や他人に対する傷害行為および物の破壊行為を行ったとしたら、一転して今度は圧力をかけた方が「やりすぎ」という評価になり、逆に圧力をかけられてり特定されたりすることになってしまう。

やはり、警察や検察、裁判所がどうして必要とされているかという歴史的経緯をふまえて、私刑はしないようにしたほうが良い。特に不特定多数の集団で行うような私刑は、私刑の参加者にとってもあまりにも危険だからやらないほうが良い。

違法行為を見かけたとき、自分の身や他人の身に危険が及ぶことなく現行犯逮捕ができないならば、しかるべき機関に通報するぐらいがリスク管理の観点からも無難だと思う。