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出身学科は就職機会に関係するけど就職後には関係しない

生物系の人間でない一市民からすると、生物系の素養をもった人が世に毎年輩出されるのはとてもよいことなので、生物系学部・学科へ進学する学生が減るのは、ちょっと残念な気がするので一言。

この文章は、現在、生物系の学部・学科を目指して受験勉強に励む高校生浪人生、また、生物分野に興味があり、生物系をやがて目指そうと考えている全ての若年者を対象に、彼らの目標としての生物系進学を考え直させ、生物系の凄惨な現実を知らしめ、果ては生物への進学を止めさせて未来ある他の分野への転向を勧めそしてそれを実現させるという目的で書かれています。

学部卒業や修士修了時点での就職ならば、問題は就職先分野の絞込み過ぎがほとんどだと思う。まことに残念なことながら、現在の大学学部終了というのはシグナリングに過ぎないのでその学部や学科でどれくらいの能力を身につけたのかはほとんど就職採用時にほとんど考慮されていない。本当にまことに残念。でも、現在のところはそう。なので、大学を卒業したくて、かつ、生物系の知識を増やしたいのならば別に生物系の学科に進学しても良いと思う。

なお、学生が他分野へ就職するということについて、大学教員が「せっかくの*年間がもったいないよ」というようにいうのは勘弁してあげてください。だって、自分の学科の学生が他分野で就職するというのは「お前のやっていることは無意味だったよ」っていう宣言にも聞こえるので、ちょっとは自意識守りたくなるじゃない。でも、それはあくまでも個人的な感想であって、それを理由にその学生に嫌がらせをする人はほとんどいない(いたらアカハラなので相談室に駆け込んでください)。

一方で、研究職を目指すならば話は全く違う。リンク先の記事にあるとおり。2年前くらいに確か生物系の学会が若手研究者の教育に関する提言を発表していたように思う。「バイオ」「ポスドク」で検索すれば大量に情報がでる。そんな情報も収集しないで博士後期課程に行くのは自殺行為。

さらに言うと、少なくともあと5年くらいはどの分野においても博士課程への進学はリスキー。特に研究職狙いは覚悟を決めて、逃げ道も十分に用意してから望んだほうが良いと思う。大学数の減少、不況による研究開発費の落ち込み、大学の国際化政策による日本人研究者の雇用機会の減少、また、男性研究者においては、男女平等化政策による男性研究者の雇用機会減少がある(なので、外国人研究者および女性研究者、特に男性優位な分野における女性研究者は雇用機会が増えている)。一方で、あらかじめ民間就職を見越して、博士課程をとっておくのは悪くないかもしれない。中途採用市場が整いつつあり、就職エージェント企業も増えつつある(今年、私の属する研究室の博士課程の子が就職エージェントを通して就職を決めた)。

追記

私は計算機科学・情報工学分野の人間。

追記2

  • mojin ふむふむと共感を持って読んでいたが「大学の国際化と男女平等化政策による日本人研究者、および、男性研究者の雇用制限がある。」ここでドン引き。日本人男性にだけ向けて書かれた記事だったのか。

そういうつもりはなかったのですが、そういう風に理解されて当然の文章でしたね。女性のみなさま、ごめんなさい。訂正いたしました。