ツイッターで以下のようにつぶやいたのだけどブログにもメモ。
メーリングリストで紹介されていた論文。大変興味深い分析。→ 新井 聖子: 日本の基礎研究の東アジア化 ― なぜ日本の基礎研究は下方に向かうのか?, 世界経済評論 INPACT+, No. 9https://t.co/bVnBxbcRv3
— next49 (@next49) 2018年5月5日
当該記事。
上記の論文の私なりのまとめ。
- 大学院博士課程を卒業した東アジア(中国、韓国)出身の留学生が母国へ帰り、学んだ知識を元に母国の技術レベルを上げている。
- 上の現象は日本からみると知識流出となり、日本企業と競合する東アジア企業の技術力をあげ、日本が苦戦する理由となっている
- これが発生した原因は留学生X万人政策&ポスドク増加。そして、大学に留学生がとどまるポストがなかった(本文中では述べていないが暗黙に主張されている)ことと、大学院修了した留学生を日本企業が採用しなかったこと。
- 途上国からの留学生受け入れをしても、日本は彼ら・彼女らを定着させられないのだから、過剰な投資をやめて、日本人学生の海外への送り出しに予算をつけて、欧米諸国とのネットワークをつくるようにしたほうが長期的に良いのでは?という提案
感想として、大学が悪いというご指摘ごもっともだけど、日本人学生の博士課程への進学が減ったのも、大学院修了後の留学生が母国へ帰ってしまうのも、かなりなところ日本企業の採用の問題が大きいと思うのだけど、それが指摘されていないのが不満。
追記
ちょうど、この話題に関連するツイートがあったので。
ヤバイ資料みつけて、うぉぉうってなってる。
— ところてん (@tokoroten) 2018年5月6日
日本の企業役員の学歴低すぎ。
そりゃ「博士は使えない」ってなるよ。
管理側に院卒がほとんどいないんだから。https://t.co/CimrF5vt3B pic.twitter.com/jz9XmVlirO