ReaD&Researchmap 統合に伴う重複IDの削除の方法

まとめ

  • ReaD IDを削除しても、大学の事務からReaDへの一括データ更新には影響ない
  • ただし、ReaD IDを削除する際は以下の手順でResearchmap IDをReaD IDと紐付ける必要がある
    1. Researchmap IDでログインする。
    2. その画面から重複ID削除のフローに進み、ReaDのIDにログインする。
    3. そこからReaDのIDを削除する。

はじめに

かねてからアナウンスがあったとおり、日本学術振興会JST)が管理している日本の公的機関所属研究者データベースReaDと国立情報学研究所(NII)が開発しているResearchmapの統合が行われ、β版が10月20日から公開されている。

2010年の3月に大学院生はみんなResearchmapに登録しようというエントリーを書いたときの登録者がおよそ1,000人強、その3か月後の6月には祝:Researchmap利用者3,000人突破!という状況。その後も順調に登録者数を伸ばしていったけど、今回のReaDとの統合で、登録者数(not アクティブユーザー数)は21万人越えという状態に。

数がすべてではないけれども、蓄積されている数はやはり無視できない。日本全国にいる大学教員の数で調べたときは大学の教員数は16万人強であったので、Researchmapは日本にいるほとんどの大学教員を網羅したといえる。さらに、ReaDでは網羅しきれていなかった民間研究者の方々もResearchmapは取り込めるので、まさに日本の科学コミュニティーにおいて非常に重要な基盤ができつつあるといえる。

まずは、Researchmapプロジェクトのリーダーの新井先生とプロジェクトのみなさまの努力にお礼を申し上げたい。日本の科学コミュニティーにこのような素晴らしい基盤を構築してくださりありがとうございます。そして、お願いしたい。今後もどんどん使いやすくしてくださるようお願いいたします。あと、NetCommonsも引き続きお願いします。JSTのReaD&Researchmap担当者のみなさまもどうぞよろしくお願いいたします。

ちなみに今なら新井先生のアイドルポーズを堪能できるチャンス。

重複IDの削除

まえがきが長くなったけど、ReaDとの統合にともないReaDアカウントを持っている人でかつ、Reseachmapアカウントを持っている人は、どちらかを削除しないとまずいらしい。

FAQに重複IDの削除の方法が書いてあるのだけど、「重複IDが存在するのは、今後いろいろな面で不便なので、この機会にぜひIDを一本化してください。優先順位が低いIDから必要なデータをダウンロードし、優先順位が最も高いIDを残して、先ほどダウンロードしてとっておいたデータをインポートします。その後、データが正しくインポートされたことを確認した後で、優先順位が低いIDを削除することをお勧めします。」としか書いていない。

ReaDの方がデータが古い(更新頻度も低い)ので消したいのだけど、ReaD IDを消してしまってデメリットが発生しないのかがわからない。というのも、

  • 私の所属大学では大学の研究者データベースを構築し、公開している。
  • 私は毎年このデータベースのために業績データを提出している。
  • 私の所属大学では、このデータをReaDへの提出データとして使っている。つまり、ReaDのデータの更新は、私がやっているのではなく、大学がやっている。

このような状況なので、私が勝手にReaD IDを消してしまったとき、この今までのやり方でトラブルが発生しそうで怖い。

そこで、ReaD&Researchmapに問い合わせたところ「ReaD IDを消しても問題は生じない」という回答をいただいた。ただし、以下のように削除する必要があるとのこと。

  • ReaD IDでのログインができる必要がある。なので、ReaDのIDとパスワードがわからない場合は学術振興会のReaD担当窓口に問い合わせること。私は現在問い合わせ中。
  • ReaD IDでログインし、業績データをエクスポートする。
  • Researchmap IDでログインする。すると以下のウィンドウが開く。「確認する」をクリック。


  • 以下のウィンドウが開く。「削除処理」をクリック。ReaD IDとパスワードが求められるので入力し、画面の指示に従う。


  • この手順でReaD IDを削除すると、現在のResearchmap IDがReaDのIDと紐付けられる。

ReaDデータの更新時にResearchmapのデータを上書きするかどうかの設定については、ReaD&Researchmapの受付窓口がJSTに移管されてから、JSTから発表されるとのこと。

以上、ご参考まで。