ラムダ株上陸についての五輪中発表見送り疑惑

どこを論点として対立しているのかがわからない。「意図的に政府が隠ぺいしていた」という部分で対立しているのかな?

前提:ラムダ株について(2021年7月16日の記事)

natgeo.nikkeibp.co.jp

ラムダ株(C.37系統)は2020年8月にペルーで初めて確認され、ラテンアメリカを中心とする29カ国に広がっている(編注:日本では未報告)。ペルーでは新型コロナの新規感染におけるラムダ株の割合が、2020年12月には0.5%未満だった。ペルーのウガルテ保健相は、2021年3月末から4月にかけて感染の「第2波」が起きたことについて、ラムダ株が原因だった可能性が高いと記者会見で述べている。

発端:津田さんのツイート

上への批判:おもちさんのツイート

国内報道

www.tokyo-sports.co.jp

 そうした中で厚労省は6日に、ペルーに滞在歴がある女性が7月20日に羽田空港に到着した際に新型コロナ陽性が判明し、それがラムダ株だったことを発表した。

 しかし米メディア「デーリービースト」は発表までの経緯を疑問視。「東京五輪の期間中に報道発表から故意に致命的な新型コロナ変異種の発表を外した」と追及した。同メディアによると、当該女性のウイルスがラムダ株だったことは7月26日に国際機関に報告されており、この事実を再三厚労省に問い合わせたが返答はなし。さらに「厚労省は、その情報をプレスブリーフィングやリリースから意図的に除外した」と隠蔽だと糾弾。

自民党 佐藤正久参院議員のコメント

www.chunichi.co.jp

番組では羽田空港で陽性反応が出た30代女性からラムダ株を解析、7月26日に国際機関に報告したという国立感染症研究所の「日本では懸念すべき変異株、注目すべき変異株のどちらにも指定されていない」とのコメントを紹介。五輪があるから発表しなかったのではと問われた佐藤部会長は「(検疫は)もっと早く問い合わせがあれば答えたという感覚。ラムダ株に対する意識の高さがなかった。空港検疫で見つかったとあれば発表すべき。それは内閣官房関係者も同じ意見だ」と語った。

山添 拓 参議院議員のツイート

当該感染者がオリンピック関係者だったという話

anond.hatelabo.jp

一般人を相手に6日後にGISAIDに登録まで済ませるなんてことは、直近の通常の検疫体制から考えても、相当考えにくい。

となると、問題の女性は、オリンピック関係者だったのではないかという疑念が持ち上がる。

(先に挙げたウガンダのオリンピック選手は5日でGISAIDへの登録を済ませている)

8月12日追記: まとめると、わたしが考える厚労省が改善すべき点は、次の3点となる。

  • VOIやVOCの指定をWHO基準に合わせる。「日本での感染・蔓延がない」という理由で指定しないのは、水際対策の観点からは、まったくの本末転倒である。
  • 空港検疫での報道発表の有無と、入国後の強い隔離措置を、VOI基準に引き下げる。これでラムダ株も対象とすることができるし、デルタ株の発表が2ヶ月遅れになることもなかった。
  • 入国後の指定施設による隔離措置を、14日間や21日間などの強い基準に改める。人手が足りないという記事を見たことがあるが、当然何を差し置いても増強すべきというだけで、理由にならない。(むしろ8月14日からインドからの入国後の措置を10日から6日に短くしたりしていて、ひっくり返る)

上の考察が裏付けられたニュース。
nordot.app

新型コロナウイルスの変異株で南米ペルー由来とされる「ラムダ株」の感染者と国内で7月に初確認された女性は、東京五輪関係者だったことが13日、政府関係者への取材で分かった。