年齢別飲酒習慣の年次推移

TwitterのTLを眺めていて以下のようにツイートした。

それに対して以下のようなコメントをいただいた。

調べてみた結果、ご指摘のとおりだった。確かに最近の学生でお酒を飲まない人は多くなった。

飲酒習慣について

Googleで飲酒習慣の年次推移を探したところ該当するものがなかったので作成した。

以下のグラフと表は、厚生労働省: 国民健康・栄養調査の「飲酒習慣の状況(性・年齢階級別)」を元に作成。この「飲酒習慣」は、週3日以上で1日1合以上飲酒する者を「飲酒習慣あり」としている。 厚生労働省: 飲酒習慣者の年次推移(性・年齢階級別)によると、平成15年度以降と前では統計の取り方が変わっているため直接比較はできないとのこと。また、平成25年度はなぜか「飲酒習慣の状況(性・年齢階級別)」がない(翌年から復活している)。

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「飲酒習慣の状況(性・年齢階級別)」より総数の年齢階級別「飲酒習慣がある」割合(%)

元号 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
H1 16.9 27.3 30.8 29.1 23.1 16.7
H2 16.2 28.2 31.5 30 27 15.8
H3 14 27.3 31 28.5 25.1 18
H4 15.2 27.3 31.5 30.7 27.1 15.7
H5 13.4 25.1 29.2 27.8 24.1 16.5
H6 13.7 24.1 26.8 27.7 23.9 16
H7 17.8 30.4 32.1 29.6 27.5 19.3
H8 18.9 30.5 32 30.4 26.3 16.6
H9 17.6 29.5 32.4 31.5 25.8 19
H10 17.5 29 33.5 32 27.6 20
H11 16.7 26.3 30.9 33 26.9 20.5
H12 17.2 29.8 29.9 31.2 30.9 18.2
H13 19.3 26.1 33.2 30.5 28.2 20.8
H14 14.6 22.4 32.2 31.4 26.2 20.2
H15 24.2 29.8 33.8 29.7 23 11.9
H16 11.4 23.2 28.5 28.8 22.4 11.4
H17 13 24 29.3 27.1 21.2 10.5
H18 10.1 22 27.4 29.1 20.2 9.5
H19 10.7 23.5 31.8 25.6 22.2 11.1
H20 11.5 20.7 24.8 27 23.4 11.6
H21 8.7 21.4 28.3 28.0 22.5 11.3
H22 9.3 20.7 26.0 25.3 24.7 12.4
H23 11.6 23.1 25.7 30.0 22.7 10.2
H24 8.5 20.0 24.5 26.5 24.5 12.1
H25 N/A N/A N/A N/A N/A N/A
H26 6.0 19.3 27.7 28.4 25.4 12.6
H27 7.1 18.8 23.8 29.0 23.8 12.2
H28 7.5 18.6 25.9 28 25 11.3

全体として減少のトレンドがあるように見える。特に若者は減っている。一方で以下のような記事もあった。

明日香はまず、厚生労働省の統計を調べた。同省は日本酒換算で1日1合(ビール中瓶1本)以上を1週間に3日以上飲む人を飲酒習慣者と定義し、調査している。飲酒習慣者の割合は2003年の21%から12年には20%へと微減だった。よく見ると男性は20~50代で割合が減り、女性は40代以上で増えていた。

ところが国税庁の統計をみると、酒類消費量は増えていた。1996年度の965万キロリットルをピークに減少傾向だが、12年度は853万キロリットルと3年ぶりに増加。総務省の調査では13年に2人以上世帯で家飲みと外飲みの支出がともに増え、単身世帯では支出総額が34歳以下の男性で08年以来の水準に回復、34歳以下の女性は過去最高額となった。
若者の飲酒、実は増えている?|ライフコラム|NIKKEI STYLEより)

アルコールによる健康被害について

厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」の要点は以下のとおりです。

生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合は、男性で14.6%、女性で9.1%である。平成22 年からの推移でみると、男性では有意な増減はみられず、女性では有意に増加している。年齢階級別にみると、その割合は男性では50 歳代、女性では40 歳代が最も高い。
日本生活習慣病予防協会:生活習慣病リスクを高める量を飲酒している男性は14.6%、女性9.1% 平成28年 国民健康・栄養調査より)