そういうはめにならないに越したこと無いけどメモ。
読売新聞:PC乗っ取り犯罪予告か 遠隔操作ウイルス感染の事件について、Open ブログ: 「ウイルスで誤認逮捕」の本質の以下の記述
さて。警察が完璧であることは、もともとありえない。だから、「警察は完璧ではなかった」とか、「警察は間違っていた」とか非難しても、それは妥当ではない。
大切なのは、「警察が間違っていた場合に、無実の被疑者に被害が生じないようにする」ということだ。それが「保釈」という制度だ。
この制度がまともに機能していないというところに、日本の司法制度の問題がある。
つまり、問題は、警察にあるのではなく、裁判所を含む司法制度にあるのだ。これは根源的かつ重大な問題である。
を読んで、賛同して以下のツイートをした。
確かに。基本は逃亡および証拠隠滅の恐れがあるから逮捕のはずなので、その恐れがなくなったら保釈すればよいと思う。 ⇒ 「ウイルスで誤認逮捕」の本質 http://openblog.meblog.biz/article/11808905.html …
(Twitterより)
その後、はてなブックマーク:pen ブログ: ◆ 「ウイルスで誤認逮捕」の本質の以下のコメントを読んで、
- また専門外のことで適当書き散らしていらっしゃるし真に受けたブコメ書いてる人も。「私の見解は、以下の通り」の4点はいずれもトンデモ。「保釈」くらいどういう制度かおぐぐりください。
で、実際にGoogleで調べてみると起訴されたあとしか保釈という制度は適用できないとのこと。私は代用監獄問題は、保釈認定の問題と勘違いしていた。
日本では刑事訴訟法88条以下に規定がある。なお、日本法上は起訴後の保釈のみが認められており、起訴前の保釈の制度はない(刑事訴訟法207条1項ただし書)。
(ja.wikipedia:保釈より)
じゃあ、起訴前の勾留期間はどれくらいなのか調べると多くの場合は20日間(デフォルト10日間+延長10日間)とのこと。
なので今回の事件は、保釈制度がちゃんと機能していたとしても、9月14日にしか釈放されない。起訴後1週間が現行制度では余分の勾留であったと言える。
日付 | イベント | 保釈可能かどうか |
7月29日 | 自宅パソコンから大阪府の掲示板に書き込み | -- |
8月26日 | 逮捕、勾留開始 | 起訴前は保釈制度なし |
9月14日 | 起訴 | 起訴後は保釈申請可能 |
9月21日 | 釈放 | 9/14から21まで余分 |
ソフトウェアやネット関係で、見に覚えがなくても逮捕される確率があがった現在、証拠隠滅および逃走の恐れがない場合には起訴前でも保釈できるように法律改正をして欲しいところ。日本弁護士連合会はかなり前から提言している様子。
- 関連:代用監獄問題。留置所が拘置所として使われていることを問題視。起訴前保釈の話ではない
- 代用監獄問題とは何か(上):2006年の記事。
- 代用監獄問題とは何か(下)