「一芸入社」は求める人材像がめちゃめちゃなだけだと思う

志望動機は不問。おとなしい学生は採りません――。富士通は2012年春入社の新卒者採用で、スポーツや社会貢献、勉強、起業などで実績をあげた学生を約30人採用する。幅広い人材を確保するために一芸に秀でた学生を特別枠で迎え入れる。

富士通は「一芸採用」を昨年始め、応募した約380人のうち12人が内定した。シンクロナイズド・スイミング日本代表キャプテンや、大学を休学してJリーグクラブの観客動員増に貢献した学生、学生囲碁2冠、複数のビジネスコンテストで入賞した外国人らが今春入社する。これまでの選考方式では富士通を志望しなかった学生層を獲得できたため、採用数を3倍に拡大。2月から募集する。

面接では、あえて志望動機を問わず、学生時代に打ち込んだことや、物事に挑戦する気概を聞き出す。豊田建・人材採用センター長は「会社のビジネスが変化しているので、周囲を巻き込んで物事を動かせるチャレンジ精神の持ち主が欲しい」。

こうした採用はソフトバンクも昨年始めた。「組織になじめなくてもいいから、挑戦する若者が欲しい」(広報)ためだ。「自分がナンバーワンだと思うこと」をアピールしてもらう。すでに事前登録を締め切った12年春の新卒者採用では800人が応募。採用数は未定という。(橋田正城)

2010年度採用計画によれば総採用人数が450人弱のうち、30人なのだから幹部候補生の言い換えなんだろうけど。欲しい技術や知識に基づく業績を採用基準にするのではなく、何かに熱中できることを評価基準にするということは可能性を採用しているということ。これは結局のところ従来の新卒採用の枠をでていないと思う。単に自分の会社が欲しい人材を自分たちで決められなくなっているだけだと思う。