卒論生のみなさん。もう数日で夏休みはおしまい。10月からは怒涛の後期が始まりますよ!
「じ、時間が吹っ飛ばされるだと!?」
卒論配属されてから11年目、助教として学生指導にあたるようになってから6年目の経験から断言します。10月からは時間が吹き飛びます。
手持ち時間とやるべき作業の確認を!
もう、学部生時代の「週単位」で自分の作業を立てる時期は終わりました。週単位の行動ならば、年末まで13週です。13回しか自分の行動を振り返れません。それでは、もう、間に合いません。このエントリーを読んだ、その瞬間から「時間単位」で自分の作業を立てる必要があります。
さあ、ExcelやOpenOffice.orgのCalcを開き、10月1日から12月28日までの自分の持ち時間を見積もりましょう。寝る時間、生活に使う時間、バイトの時間を除いて、研究に費やせる時間は何時間ですか?ダイエットがさっぱりできない私が言うのもなんですが、量を可視化するのはとても重要です。実際に数え上げましょう。
最低限、卒業研究の目標を満たしたと指導教員や学科・コースの他の教員に説明できる材料は一体なんですか?そして、その材料を得るために必要な作業は何ですか?全部、列挙しましょう。列挙できないならば、10月に入る前に、先輩や指導教員に相談しましょう。
あなたの標準作業能力はどんなもんですか?ムリがありますが、見積もってみましょう。たとえば、以下のように。
- バグなしコードは100行/8時間
- 論文執筆は1章/8時間
- 論文修正は1章/1.5時間
- 英語論文読み込み/6時間
作業のPERT図をつくりましょう。これを作っておくと、どの作業から手をつければ良いのかがわかりやすくなります。
おわりに
はい、今、あなたはおしっこちびりそうになっていますね。明らかに卒業まで作業が終わらないように思えます。では、次に、誰のどういう手助けを得ることができれば、その作業時間を短縮できるかを検討しましょう。頼んだからと言って、必ずしも手助けしてくれるとは限りませんが、頼むだけなら無料です。丁寧にかつ具体的に助力を請うてみましょう。特に、思考する作業(要求分析、機能定義、設計、立式、形式モデル化)などは、一発で質の高いものを作るのは、ほぼ不可能です。相談者を見つけ(指導教員で良いと思いますが)、適宜相談して螺旋的に質をあげていきましょう。
OK。戦いの準備は整いましたね。後は、やるだけです。3月になったら貴方はきっと笑っています。そんな自分を信じて、残りの数ヶ月間、卒業研究にのめりこんでください。
参考
- 問題駆動な勉強法:必要なところを必要なだけ学ぶのが卒業研究では重要。
- ブレインライティング:自分ひとりでダメなら、他人の力を借りて作業列挙がオススメ。
- はじめてのGTD ストレスフリーの整理術:作業の管理にどうぞ。
- 2006年にお世話になったLife hack関係の技術&Webサービス:私が使っている外部記憶装置。
- 質問下準備マニュアル:なんぼ考えてもわからんときはわからんので、30分考えて/調べてダメなら質問しましょう。
- つらいときは自分に言い聞かせよう「三ヶ月後の自分はきっと笑えている」