なぜだか2011年の日本経済新聞の記事が注目あつめている。
- 日本経済新聞:大学院、来年度から修士論文不要に 筆記試験などで審査
- はてなブックマーク:大学院、来年度から修士論文不要に 試験などで審査 :日本経済新聞
- 修士論文が必修から外れる:上記の記事を受けて書いた過去エントリー
- Togetter:日経新聞「大学院、来年度から修士論文不要に 筆記試験などで審査」記事に対する反応
そのときに話題になった「博士論文研究基礎力審査」はつつがなく導入済みだった。ぜんぜん知らなかった。
前期及び後期の課程に区分する博士課程における前期の課程の修了要件について,当該博士課程の目的を達成するために必要と認められる場合には,1.専攻分野に関する高度の専門的知識及び能力並びに当該専攻分野に関連する分野の基礎的素養についての試験、2.博士論文に係る研究を主体的に遂行するために必要な能力についての審査(以下1.及び2.の試験及び審査を「博士論文研究基礎力審査」という。)の合格を,修士論文又は特定課題の研究成果の審査と試験の合格に代えることができることとすること。(第16条の2関係)
国立大学協会の上の制度に対する要望
上記をうけて、国立大学では学則を変更済みみたい。
- 大阪大学学位規程:ただし、実際に実施するかは研究科ごとに規定する
- 東京農工大学学位規定
広島大学の分野融合博士課程では実際に行われている様子
大きく変わった印象はないけど、それは各大学の各研究科、学環、学府などの大学院が5年一貫でないために採用されていないだけかもしれない。
この日経新聞の記事の8ヶ月前に産経新聞が記事にした中教審の答申を受けて書いた私のエントリー。昨今のアクティブ・ラーニング押しからすると、卒業論文や修士論文はそのアクティブ・ラーニング押しの主旨に合致するので再評価しても良いような気がするのだけど。
他の方のエントリー
- ある地方大学教員の前向きなボヤキ:修論や卒論の廃止には現状賛成できない
- 友野伸一郎:大学のアクティブラーニング、現状と課題(PDF):2013年の記事。卒業研究が高次のアクティブラーニングとして認識されている。
- 中教審大学分科会(審議まとめ)とアクティブ・ラーニング(その3)
- "課題発見・課題設定、課題解決のための批判的思考を引き出し、そのプロセスを口頭あるいは文章として表現する能力を身につけさせるために、4年次の卒業研究等の本格的なアクティブ・ラーニングに至るカリキュラム上にいかなる学習機会を設けるか、多くの大学で試みがなされている。"
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