もう、こういう筋違いな謝罪はやめようよ

札幌・北署は3日、強制わいせつの疑いで、北海道教育大4年の鈴木拓容疑者(22)=札幌市北区新琴似七条=と、同2年の大石悠一郎容疑者(20)=同区北三八条西=ら3人を逮捕した。

3人の逮捕容疑は、1月15日午前5時ごろ、同市北区にある知人のマンションで、石狩市の公立高校3年の女子生徒(18)を抵抗できないように押さえつけ、無理やり体を触るなどした疑い。北署は、鈴木容疑者らと女子高生は、前日に知り合ったばかりだったとしている。

事件を受け、教育大は3日夕に会見。鈴木容疑者らと一緒に居合わせたとされる学生2人を含め、計4人の停学か退学処分を検討していることを明らかにした。長谷川和泉副学長(札幌校)は「教育者を目指す以前に、人間として問題だ。被害者の方には大変申し訳ない」と謝罪した。

筋違いの謝罪は、とりあえず事を終わらせてしまう効果があるので再発の防止には逆効果。学校の授業の一環として行われた事柄において起こった事件、学校の業務命令の下で実行された業務に由来する事件以外は謝罪の必要性はゼロ。教育大学なのに、このように理非がわからない行動をとっていると、社会に対して「私たちは、とりあえず何か合ったら謝罪しろということを学生に教えています」とアピールしていることがわからないのかなぁ。

追記

逆にこちらは部活動の顧問業務において、部活動中に発生した不祥事なので、任命権者が責任をもって調査し、必要に応じて謝罪するべき。「着なければ国語の単位をやらない」は完全にアウトだろうと思う。県教育委員会は単位、成績関連の話を生徒や保護者の前で冗談でも扱わないように通達するべき。身内は制度や一教員の責任範囲、成績の付け方の仕組みを知っているので、冗談だと分かるかもしれないけれども、生徒や保護者はそこいらへんの機微がわからないので冗談かどうか分からない。

冗談はわかる相手に提供しないと事件を招くことがあるので注意が必要。火星人襲来の教訓を忘れちゃいけない。

秋田県立大館高校の芸術部顧問の男性教諭(51)が部活動中、3年の女子生徒(18)に「着なければ国語の単位をやらない」とメイド服の着用を強要し、ほかの生徒たちにカメラで撮影させていたことが分かった。

女子生徒側は3日、大館署に届け出た。

県教委などによると、教諭は昨年9月24日、女子生徒が拒否していたのに、部の備品のメイド服を着用させた。教諭はデジタルカメラを置き、その場を離れた。部活動で写真撮影のアイデアを出し合っていた際、メイド服を着る案が出た。

事務職員が2日後に女子生徒から話を聞き、教頭らが教諭とともに女子生徒の自宅を訪れ謝罪した。カメラの画像は消去した。

同校は教諭を顧問からはずし、その後に復帰しているが、生徒に説明しておらず、4日に急きょ全校集会を開いて謝罪した。

教諭は、「冗談として受け止めてくれると思った」と話したという。県教委は「先生の冗談だったが生徒が深く傷ついていることは重く受け止めたい」としている。
(2009年3月4日12時08分 読売新聞)