前提が変われば結論が変わる

意識的か無意識的か分からないけど自分にとって賛同できる回答のみを集めてしまう質問の例。

累積赤字が800兆ほどあるのに、補正予算等で景気対策財政出動が必要だと与党は必死です。しかし20年前は赤字も300兆ほどでここ10数年の増え幅は異常である印象があります。
この様な赤字を増やしていく国家運営というのは、方向性として危うくはないのでしょうか。「破綻はしない」と考えている方のご回答を募集します。出来るだけ理由を明確に示していただきたく思います。
(人口が減り税収やGDPがマイナスになっていくという前提で質問をしています。長いスパンでこの様な国家予算運営が持続可能であるかという視点で考察をお願いします。)
(インフレで借金を目減りさせればいいとかいう最終的に国民に負担させる後ろ向きな発想も今回はご遠慮します。政府は本来、新たな需要や産業・雇用を創出させる政策・法案作成に力を注ぐべきであり、給付金で景気の下支えを狙うことが、国の借金を増やしていくデメリットに比べ、それでも行うだけのメリットがあるのか、なぜ通せ通せと必死になるのだろうという素朴な疑問です。)

この質問者の方は、財政出動をするべきでないという主張を持っている。そして、その主張の前提は「人口が減り税収やGDPがマイナスになっていく」というもの。この前提の下では、財政出動を行おうが行わなかろうが、GDPはマイナスになり税収は減る。当然、財政出動には意味がなく国家の赤字を増やす方向にしか向かわない。もし、質問が「累積赤字が800兆円あるのに財政出動をすべき理由と、財政出動をしたとしても国家財政が破綻しない理由を教えてください。」ならば、さまざまな意見が集まることと思う。

さまざまな意見を集めたいのであれば、厳しい前提をおかない方が良い。せいぜい、現状を前提とおくぐらいが良いのではないかと思う。逆に自分が賛同しやすい意見を集める場合には前提を厳しくすればよい。