メモ:舌癌についての周知事項

普通は痛いはずなのに痛くないというのも一つの指標なのか。そりゃそうだ。

堀さんのケースから、われわれは何を学ぶべきだろう。私は「なかなか治らない、痛くない口内炎は要注意」という情報を社会でシェアすることに尽きると思う。もし、痛みがない口内炎が続いたら、患者さんのほうから「口内炎があるんですけど、あまり痛みはないんです」と伝えて頂きたい。

前述したように、医者は「口内炎は痛いに決まっている」と考えているので、余程口腔がんに詳しくなければ、「口内炎は痛みますか」とは聞かない。繰り返すが、早期の口腔がんは普通の口内炎と外見では区別できない。病変が大きくなり、医者が口腔がんを疑うころには病変は進行している。臨床医として情けないことだが、患者さんから積極的な情報提供がなければ、口腔がんは容易に見落としてしまうのだ。だからこそ、メディアは、この点を強調して国民に伝えてほしい。

上 昌広:堀ちえみの舌がんが早期発見できなかったワケより)

それにしても、記事の見出しを著者ではなく、編集部がつける風習っていつまで続くんだろう。「見出し=もっとも短い内容の要約」ではなく「見出し=注意をひきつける何か」というのは情報過多時代において悪弊だと思うのだけど。