グッドデザイン賞の希少性

Twitterで、グッドデザイン賞ってお金払えば誰でも賞もらえるよねという主旨のつぶやきをRTしたら、「そんなわけないでしょ」と言われたので受賞率を調べてみた。

Good Design Awardより、どういうように選ぶのかというと以下の手続きが必要。

  • 応募対象

応募対象は、グッドデザイン賞が定める「身体、生活、仕事、社会、ネットワーク」の各5領域に該当するものごとで、2010年9月29日の受賞結果発表日に公表でき、2011年3月31日までにユーザーが購入または利用できるものとします。

  • 手続き
  1. 応募者および応募対象に関する情報の登録
  2. 「応募申込書」の提出
  3. 一次審査(応募対象1件につき10,000円)
  4. 二次審査(応募対象1件につき50,000円)

つまり、自分から応募しなければ審査してもらえないという仕組み。この仕組み考えるとAKB48が「グッドデザイン賞」本年度大賞候補にノミネートという記事はちょっと「アレアレー?」と思わせる記事。AKB48は、「身体、生活、仕事、社会、ネットワーク」の各5領域に該当するもので、かつ、ユーザーが購入または利用できるものなのかという根本的な問題もあるし。

止まれ。Good Design Award:アーカイブより、応募数と受賞率を計算してみる。

年度 受賞率/応募率 受賞率
2009年 1034/2952 35%
2008年 1067/3023 35%
2007年 1043/2945 35%
2006年 1034/2918 35%
2005年 1158/3010 38%
2004年 1263/2593 48%
2003年 1097/? --
2002年 990/? --
2001年 1290/2329 55%
2000年 895/2212 40%
1999年 949/2110 45%
1998年 717/2024 35%
1997年 842/2524 33%
1996年 772/2433 32%
1995年 880/2566 34%
-- 平均 38%

受賞率38%というのを高いとみるか低いとみるかは、同系統の賞の受賞率と比較しなければわからないけど、受賞率3分の1ならまあまあ絞っているんではないかなぁと思う。

ちなみに、計算機科学系難関国際会議の論文採択率は1割〜3割。計算機科学系の有力学会ACMがスポンサーの会議は採択率を33%以下にすることが義務付けられている。有名会議録シリーズのLecture Note in Computer Science(LNCS)も採択率を33%以下にすることが義務付けられている。採択率3分の1ぐらいが、質の高い会議のボーダーラインっぽい。