卒業研究において自主練が可能な部分

どんな習い事に関しても、お師匠さんに見守ってもらいながらやる練習と自分一人できる練習の2種類の練習がある。
普通は、お師匠さんに見守ってもらいながらやる練習が一通りできた後に、自分一人できる練習を始める。

卒業研究は一種の習い事と同じなのだから、いきなり自主練(研究室に来ないで自宅で研究する)をするのは無謀。にも関わらず、多くの学生が研究室に来ずに自主練を始めてしまうので困る。

研究の背景、目的の設定は、人生で始めて初めて経験する人が多いのだから、お師匠さんの手助けが必要。自主練が可能なのは、理論系ならば、問題解決法の考案から。開発系ならば、要求定義、設計が終わり、実装・工作に入ってから。実験系ならば、実験の設計が終わってから。つまり、やるべきことがはっきりし、時間をかければ当面のやるべきことが終われる状態になってから初めて自主練が可能となる。当然、自主練だけではだめで、定期的にお師匠さんや先輩、仲間に上達具合を見てもらうべき。

特に日本人学生の多くは、報告書やレポートの書き方、議論の仕方、文書の読み取り方を体系的に教え込まれていないのだから、お師匠さんや先輩に教えを請う必要性は高い。(参考:外国語で発想するための日本語レッスン)ここは、欧米の大学とは違う点らしい。大学にくるような学生の多くは、高校までに報告書やレポートの書き方、議論の仕方、文書の読み取り方を体系的に学ばされているらしい。