ネガティブなことを伝えるときには素朴に飾らず分かりやすく

私もできていないけど自戒として。

相手を批判するとき、また、相手に自分が不快だと思っていることを伝えるときには「素朴に飾らず分かりやすく」を心がけるべき。その理由は、重箱の隅をつついて話をそらすという行動を相手にとらせないようにするため。

特に法律用語や科学技術用語の使用は避ける。法律用語や科学技術用語は、明確な定義があり、素人は多くの場合あいまいな意味でその用語を使っている。相手のやったことの非を相手に分からせる目的で法律用語を使ってはいけない(「これ、***という罪になるの知っていますか?」など)。こういう用語を使った瞬間に「〜の定義から言うと今回のケースはその〜に当たらない」というような切り替えしがくる場合がある。

私たちが勇気を振り絞って相手にネガティブな事柄を伝えるのは、自分が相手のある行為に傷ついていたり、あるいは相手にもっと良くなって欲しいと思うから。重要なのはその自分の気持ちを伝え、それを相手に受け止めてもらうこと(受け止めた上で、相手がどう行動するかはまた別の話)。何か悪いことをしたと思っている人間の多くは、自分が悪いことをしたという事実を受け止めたくない。だから、無意識に逃げ道を探し、自己正当化したくなってしまう。自己正当化をしたいときに、相手の発言に穴があったならばその穴を掘りぬいて抜け出したいと思うのは人情。法律用語や科学技術用語は絶好の穴となる。

特に専門家にネガティブなことを伝えるときには、相手の土俵にのるのは本当にバカなやり方。法律知識が豊富な人間に、生半可な知識で法的な事柄を例に出してネガティブな事柄を伝えるのはトラック一台が通れる穴がある壁を築いて「よし、これで誰も通れない」といっているようなもの。

素朴に飾らず分かりやすく、事実とその事実によって自分がどう思ったのか、どう傷ついたのか、そして、相手に何をして欲しいのかだけを伝える。事実の解釈や自分の気持ちの強調のために専門用語を使ってはいけない。

特にセクシャルハラスメントアカデミックハラスメントパワーハラスメント名誉毀損、侮辱罪などを批判の中に使うのは避ける。もし、相手のとった行動が本当に上記のどれかに当てはまるならば、それはあなたが明確に言わなくても周りの人がそのように判断してくれる。あなたが判断する必要は全く無い。

以下の事柄を極力「素朴に飾らず分かりやすく」行う。

  • 事実を伝える
  • その事実によって自分がどのように感じたのか、どのように傷ついたのかを伝える
  • 相手にどうして欲しいのかを伝える

特に不特定多数の人間がいる環境で、相手にネガティブな事柄を伝える場合(たとえば、ブログなど)は、特に素朴に飾らず分かりやすく書くのを心がけるべき。専門用語を使うと絶対に余計なあげ足取りが発生する。