日経コンピュータ1月号:IT系学会の憂鬱

参加したワークショップで教えてもらったのだけれども、読んでみたら面白かった。内容は、日本のおけるIT系学会最大の学会、情報処理学会において産業界からの学会員が年々減少を遂げているという話。理由は、学会に参加するメリットがないから。

どうしてメリットが無いかといえば、学会では計算機科学系の計算機における基礎学問が主流であり、現在産業界が求めている情報処理技術の応用やソフトウェア工学に関する情報がない。端的にいえば、計算機科学の分野以外の論文が通らない。

私は、アカデミック側なので記事が途中から学会=アカデミックになっていくのがちょっと嫌だったけれども実際の現状は記事にかかれているとおりなのだろうなぁと思います。前回参加したワークショップでも同じような話を聞きましたし。でも、学会はアカデミックな人たちだけで作っているわけではなく産業界の方々も学会構成員(もしくは、構成員候補)なのだから、「あなた」の問題ではなく「私たち」の問題として捉えないと共倒れじゃないの?と思います。余力無いのはアカデミックも一緒よ。

後半はIEEEを紹介していますが、IEEE-CSやACM情報処理学会を比較されるとちょいとしんどい気がします。あちらは、世界規模の学会で、情報処理学会はたかだか日本一国の学会だから裾野が違う。学ぶところがあるとは思うけれども。事務局を組織の中心的なものととらえるべきであるというのはご指摘のとおり。大学の教授会の流れで何でもとりあえずは出来ちゃうもんだから、専門家の凄みがわからないのかもしれません。事務軽視は、教授会の弊害では?

と上記話と矛盾するのですが、私は修士のときから情報処理学会に入っているけれども、入っているメリットをあまり感じた事は正直ないです。毎月送られてくる学会誌の記事はあまり興味がわかない(まず、でかすぎるので電車の中で読めないというのがネック!。内容をちょいと減らしてB5版にしてくれないかなぁ。そうしたら電車の中で片手で読めるのに。

あるいは携帯電話配信にして欲しい。どうせ、学会員は電子図書館で学会誌の内容を読めるのだから携帯電話に記事ごとに配信してくれてもよいと思う。特に20世紀の名著・名論はよいシリーズだと思うのでこれだけでも配信を希望します。

Googleで検索してみたらこの記事に関して感想を持っている方々のエントリーを見つけたのでご参考までに。