Debian GNU/Linux 11.2上でのWordPress 5.9への更新

はじめに

Debian GNU/Linux 11.2上でソフトウェアの更新(apt upgrade)とWordPress 5.9への更新をほぼ同時に行ったら「お使いのサーバーの PHP では WordPress に必要な MySQL 拡張を利用できないようです。」というメッセージがでて動かなくなってしまった。

原因はapt upgrade時にPHPが8.0系から8.1系へ切り替わったため。WordPressは関係ないエラーだったが、WordPressがPHP 8.1でも動いている例として記録しておく。

環境

% cat /etc/debian_version 
11.2

% mysql --version
mysql  Ver 15.1 Distrib 10.5.12-MariaDB, for debian-linux-gnu (x86_64) using  EditLine wrapper

% php -v
PHP 8.1.3 (cli) (built: Feb 23 2022 16:07:16) (NTS)
Copyright (c) The PHP Group
Zend Engine v4.1.3, Copyright (c) Zend Technologies
    with Zend OPcache v8.1.3, Copyright (c), by Zend Technologies

% apache2ctl -v
Server version: Apache/2.4.52 (Debian)
Server built:   2022-01-03T21:27:14

現象

ソフトウェアの定期アップグレードをしたら、WordPressで「お使いのサーバーの PHP では WordPress に必要な MySQL 拡張を利用できないようです。」というメッセージがでてログインできなくなってしまった。

定期アップグレードは以下の通り。

% sudo apt update
% sudo apt upgrade -y

原因

Apache 2.4でPHP8.1のモジュール(libapache2-mod-php8.1)を有効化する必要があった。以下のようにしてPHP 8.1のモジュールを有効化し、PHP 8.0のモジュールを無効化した。

(インストール済みなのか確認)
% dpkg -l | grep libapache2-mod-php8
ii  libapache2-mod-php8.0             8.0.16-1+0~20220221.30+debian11~1.gbp8b91a5      amd64        server-side, HTML-embedded scripting language (Apache 2 module)
ii  libapache2-mod-php8.1             8.1.3-1+0~20220223.13+debian11~1.gbp7757b9       amd64        server-side, HTML-embedded scripting language (Apache 2 module)

% sudo a2enmod php8.1
% sudo a2dismod php8.0
% sudo systemctl restart apache2

WordPress5.9への更新にともなう追加インストール

WordPressのサイトヘルスステータスの機能でいくつかの推奨PHPモジュールが足りないというメッセージがでていたので追加した。

  • curl
  • dom
  • imagick
  • zip
  • intl

以下のコマンドでインストールできた。インストール後にApacheを再起動し、サイトヘルスステータスの機能で当該モジュールがインストールできている(足りないというメッセージがでていない)ことを確認する。

% apt install php-curl
% apt install php-dom (注:php8.1-xmlがインストールされる)
% apt install php-imagick
% apt install php-zip
% apt install php-intl
% sudo systemctl restart apache2

2022年2月現在のウクライナへの寄附先

在日ウクライナ大使館(2022年2月25日現在)

ウクライナを応援したい方々用に、寄付金を送金できる銀口口座の詳細を更新いたします。以下になります。

三菱UFJ 銀行
広尾支店 047
普通
口座番号0972597
エンバシーオブウクライナ

ご応援、どうもありがとうございます。

国連UNHCR協会:ウクライナ緊急支援
https://www.japanforunhcr.org/campaign/ukraine

www.timeout.jp

XMind 2021をWindows PCとiPad上で連携して使う

はじめに

マインドマップの有用性は知っているものの最近使わなくなっていたが、やっぱり自分の考えを構造化&視覚化できるツールは便利だなと思ったので、マインドマップツールを探してみた。可能ならば、私がテンプレート作ったマインドマップファイルを学生にも共有して、研究の手助けにできたらよいなと思っている。

私が欲している条件は以下の通り。

  • Windows PCとiPadで共有できる。作成できるのはWindows PC上のみでも良いがiPadで閲覧したい。
  • 開発が継続している。以前はWindows上ではFreeMind、iPad上ではOmniGraflle 1を使っていたのだが、FreeMindは開発が止まっており、OmniGraflle 1はiOSのバージョンアップにともない動かなくなった。WindowsやiOSのバージョンアップに耐えられるソフトが良い
  • 無料版がある。私個人が使う場合には有料版で良いが、学生と共有する場合には無料版があった方がよい。

XMind 2021

上記の条件を満たすソフトウェアとして、XMind 2021の評価版を使ってみることとする。有料版も月600円以下なので缶ビールなら3本、クラフトビールなら1杯我慢するとひねり出せる値段。
jp.xmind.net

上記の会社はXMind 2021とXMind 8という二つのデスクトップ用製品を出しており、両方とも評価版がある。二つの違いは以下のページの通り。

XMind 2021の評価版と有料版の機能の違い(機能制限)は以下のページの通り。

公式サイトには明示的に説明がなかったが以下のサイトによると営利目的でないならば評価版の利用期間制限はないとのこと。

多くの大学が契約しているOffice 365のOneDriveを利用することでWindows DesktopとiPadの間でファイルを共有することができる。

XMind 2021のインストール

次の手順でインストールする。

  1. 日本語公式サイトの右上の人型のアイコンをクリックし、アカウントを作成する。
  2. 日本語公式サイトの上部メニュー「XMind 2021」をクリックし、「試用版ダウンロード」をクリックしダウンロードする
  3. 初回起動時にサインインが求められるので作成したアカウントでサインインする。
  4. インストールし、起動する。「ライセンス購入しないと使えません」みたいな画面がでるが、評価版のまま使用できる。

iPadと共有する場合には、OneDrive上に「00-XMind」などというフォルダを作成しておき、そこに作成したMindMapファイルを保存する。

XMind Mobileのインストール

  1. 事前にOneDriveアプリをダウンロードし、インストールしておく。また、OneDrive上で自分のOffice 365のアカウントでサインインしておく。
  2. App Storeで「XMind」と検索し、アプリをダウンロードする。
  3. 作成したアカウントでサインインする。
  4. XMindアプリの左上のアイコンでフォルダ選択を行えるので、そこでOneDriveフォルダに移動すれば、Windows Desktopで作ったMindmapファイルを利用できる。

2種類の国民負担率

以下のニュースをみて、国民負担率ってそんなに高かったっけ?と疑問に。
www3.nhk.or.jp

国民の所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合を示す「国民負担率」は、今年度・令和3年度は前の年度をわずかに上回って48%と、これまでで最大となる見込みです。所得が増えたものの、税金の増加がそれを上回ったことで負担率が上昇しました。

「国民負担率」は、個人や企業の所得などをあわせた国民所得に占める税金や社会保険料の負担の割合で、公的負担の重さを国際的に比較する指標のひとつです。

こんな記事もあった。先月の記事。
news.yahoo.co.jp

全体的な国民負担率で見ると、もっとも高負担なのはデンマークの46.5%、次いでフランスの45.4%。さらにベルギーの43.1%と続く。OECD平均では33.5%。おおよそGDPの1/3が国全体を支えるために徴収されていることになる。

日本はといえば国民負担率は31.4%。意外かもしれないが、OECD加盟国の中では日本は国民負担率は低い部類に入る。

財務省発表が48%でOECD統計だと31.4%。なぜ?その理由は算出方法が違うらしい。
www.nli-research.co.jp

ただ、国民負担率をみるときは注意が必要だ。そもそも“国民負担率”は、世界的に使われている言葉ではない。直接対応する英語やフランス語はなく、日本独特の用語だ。

日本では従来、租税と社会保障の負担を国民所得で割り算した数字を国民負担率としている。これに対して、海外ではGDP比でみた租税や社会保障負担の指標(以下「GDP比の指標」という)を用いることが一般的だ。財務省は、OECD(経済協力開発機構)加盟国のデータから、国民所得とGDPをベースにした2つの数字をそれぞれ計算し、各国の“国民負担率”として国際比較を公表している。

国民所得とGDPには、大きく3つの違いがある。国民所得はGDPをもとに算出するが、 (1) 海外での日本人の所得を加える一方で、国内の日本人以外の所得を除く、 (2) 設備などの減価償却(固定資本減耗)を除く、 (3) 価格に上乗せされた消費税などの間接税を除く一方で、値引きに使われたとみられる補助金を加える――といった調整をしている。

このうち、(3)の間接税の税率は、特に影響が大きい。たとえGDPが同じでも、間接税の税率が高いと、国民所得は小さくなる。そのため、GDP比の指標に比べて、国民所得をベースとする国民負担率は高くなる。つまり、間接税率の高い欧州諸国は、国民負担率が高めに算出されやすくなるわけだ。

さらに以下の特長もあるとのこと。

これまでに公表された国民負担率の実績をみると、前年に示された実績見込みや、前々年に示された見通しよりも高くなる傾向がある。たとえば、2019年度の実績(44.4%)は、昨年示された実績見込み(43.8%)や、一昨年に示された見通し(42.8%)よりも高い。2018年度についても、実績(44.3%)は、実績見込み(42.8%)や、見通し(42.5%)よりも高くなっている。

2022年の日本では泣き落としで単位をどうにかすることはできない

Googleで「単位 泣き落とし」「単位 泣きつく」などと検索すると、酒を持っていったらどうにかなったとかそういうエピソードが出てくるが、2022年の日本ではそういうことは認められない。そういうことをすると大学教員は懲戒処分を受けてしまう。

適切なアドバイス

「単位やばいと思ったら?」

試験後ならば上のアドバイスのとおり、試験前ならば即座に担当教員に相談する。中間試験前ならなお良し。早ければ早いほどよい。

成績評価が不当だと感じた場合には、ほぼすべての大学で成績照会手続き(なぜ、この成績になったのかを教務から教員へ問合せする仕組み)があるので、それを利用する。私も毎年数名から問い合わせを受けるが「2回のレポートで評価するのにレポートを1回提出していない」とか「レポート(10点満点×3回)と期末試験(70点満点)の合計点100点のうち、60点未満を落第としている、当該学生は55点だったので落第とした」などと返している。

2022年の日本ではそういうことは認められないという事例

sskdlawyer.hatenablog.com

www.kyobun.co.jp

同学によれば、教授は50歳代の男性。この学生が卒業間近の2015年2月ごろ、事務担当者から、卒業単位は満たしているものの教員免許の取得に必要な科目の2単位が不足していると指摘された。

教授は学生が履修するコースの主任で、14年の夏休み前にこの学生から相談を受け、履修状況を十分確認しないまま「大丈夫。問題ない」などと学生に伝えていた。

www.sankei.com

判決によると、教授は昨年2月、学生から「試験で単位取得に必要な点数を取れなかった。内定先に就職できなくなる」と相談され、再試験を実施。大学には当初の試験で採点ミスがあったと報告し、改ざんした答案を添付して成績変更を申請した。不審に思った大学側が調査して問題が発覚。教授は昨年4月から8カ月間停職となった。

Twitterを授業で使うときは成績関連周りは気を付けましょうという話

www.sankei.com

県教委によると、担当科目「社会と情報」のテスト前日の7月4日、出題予定の時事問題に関して「○○とは何か」などとヒントになるような投稿をした。数日後に保護者から県教委に「ネットで試験情報を教えているのではないか」と問い合わせがあった。

ツイッターのアカウントは4月にクラス全員に伝え、日頃から生徒の質問を受け付けるなどして活用していた。県教委は教師と生徒が会員制交流サイト(SNS)を通じた1対1の接触は禁じているが、全員の質疑応答などに使うことは認めている。