Nature掲載論文に科学的かつ致命的な間違いがある場合はBrief Communications Arisingを投稿すればよいみたい

Slashdot.jp:kahoの日記:STAP細胞の非実在についてを読んで「そんなにきっちりした証拠あるなら論文にすればよいのに」と思ったけどはてなブックマークコメントの以下のコメントを読んで「確かに論文にならないかも」と思った。

  • 人の科学研究を否定するだけの論文ってどのようなものがあるのでしょうか。先行研究のメカニズムの誤りを示す論文はよく見るのですが

で、Natureの原稿準備の手引きを読んでみたところBrief Communications Arisingという仕組みがある様子。

Critical comments on recent Nature papers may, after peer review, be published online as Brief Communications Arising, usually alongside a reply from the criticized Nature authors.

査読後のNature論文への批判的コメントは、Brief Communicaitons Arisingとしてオンラインに掲載されます。普通、批判されたその論文の著者からの返信も合わせて掲載されます。

たとえば先々週号の場合以下のようなやりとりが載っています。

なので確信的な証拠が見つかったならば Brief Communicaitons Arising に出した方が良いと思います。Brief Communicaitons Arising を出すというのが科学者の責任以外に何らかの成果として扱われるのかは分野が違いすぎてわかりません。

追記:中の人とのこと

前回の日記は思いの外反響があり,驚いています.
察していただいた方もいらっしゃった通り,私は件の論文に直接関わる立場ではないのですが,研究所の外から見れば「中の人」になります.
内部では実名でこのような活動をしており,隠れているつもりはありません.内部でどうしても解決できなかった場合は外へ向けて情報を出すでしょうが,それまではできるだけ内部での解決を目指しています.

新しく提示された実験手順(実験プロトコル)の記述は主たる主張と矛盾するのではとのこと

上記の指摘が適切なものならば、すくなくともCorregendumとしなければならないのではないかと。