合理的配慮を学校に求めて少し状況を楽にするという選択肢も視野に入れてほしい

発達障害当事者の方が同じく発達障害で悩んでいる方へのアドバイス。
syakkin-dama.hatenablog.com

上のアドバイスは当事者の視点からいろいろと選択肢を提示されているので大変役に立つものだろうと思うのですが(私は当事者ではないので推測しかできないので)、もう一つ、学科に合理的配慮を求めて、いろいろと過ごしやすくするというのも選択肢に入れてほしいと思います。

合理的配慮とはなんぞやという点については以下を読んでいただければと。もし、文字を読むのが得意でないならばGoogleで「合理的配慮 Session22」と検索すればYouTubeに当該回が上がっています(TBS radio Cloudでは当該放送がなかったので)。
synodos.jp

こちらは小学生の親御さん向けですが合理的配慮の説明とどういう風に相談をすすめていけばよいのかがまとめてあります。
junior.litalico.jp

たとえば提出物を忘れてしまうとか、締め切りが守れないという部分については合理的配慮の対象にできるとと思います。以下の千葉県のページには小中学校における多くの合理的配慮の事例があります。
www.pref.chiba.lg.jp

こちらでも事例を検索できます。
inclusive.nise.go.jp

こちらは発達障害に注目した事例です。
icedd.nise.go.jp

私も大学で数名の学生に対して合理的配慮申請の手助けをしましたが、以下のような申請を授業担当者にお願いしました(何人かの学生の事例を混ぜています)。

  • 出欠席を単位認定の基準から外す(症状などにより登校できない時があるため)
  • 提出物の締め切りの配慮(登校できなかった日の締め切りを伸ばす。メールなどの電子的提出を認める)
  • 欠席時の配布物の後日配布する
  • 教室の出入りを許可する(症状によりいったん教室を出たくなるときがあるため)
  • 授業中の飲み物摂取を許可する(症状がでたときに薬を飲んだり、気持ちを落ち着かせるため)
  • 別室受験をする
  • 授業中の発表を免除する(発言や板書での回答が求められる授業において)
  • 音声の録音するのを許可する
  • 板書の撮影を許可する

お願いした授業担当者に完全拒否をされたことはないです(何人かは「しょうがないなぁ」という感じだったのは事実ですが)。

社会は障害のある方にまだまだ厳しいですが、一方で、ちょっとずつ変わってきてもいます。今、中学生の方が大学を卒業して働くようになるころには、今よりももっと合理的配慮が通りやすくなっていると思います(実際、企業の方から障害者差別解消法が出たので発達障害や精神障害の方への対応を考え始めていると聞きました)。

結局、道は二つしかありません。苦痛を抱えたまま学校教育のレールに乗っていくか、苦痛から解き放たれる代わりにそこから得られるメリットも放棄して、自分自身の足で歩くか。
学校が辛いあなたのためのお話 - 発達障害就労日誌より)

学校教育のレールに乗っていく際に苦痛が少しでも緩和されることを祈って、合理的配慮をご紹介いたしました。