こんなことは他の言語やライブラリではまずお目にかかれません。特に問題だと指摘したいのはruby-gemsというrubyのエコシステムを構築する重要なツールが、バージョンアップに伴いあっさり後方互換性を捨て去っていることです。新しいツールやライブラリが常に良いものだというわけではありませんが、古いツールに依存し続けるのも解せません。いや…ライブラリがバージョンアップに伴い後方互換性がなくなってしまうので、各種プロダクトは古いライブラリに依存し続けるしかない、そうとも考えられるかもしれません。
だとすればrubyという言語そのものにプログラマが「後方互換性を捨てたくなってしまう、実際に捨てさせてしまう」そんな性質があるといっても過言ではないでしょう。仮にこのような性質がruby自身にあるのだとしたら、いや私の視点からは実際にあるように見えるのですが、本当に問題です。少なくとも今後rubyで書かれたプロダクトは使いたくない、そう思うには十分な理由となりえるでしょう。
過言だと思う。Ruby on Rails で作られた製品であるRedmineが Ruby on Rails のバージョンアップに対応していないという事実、Ruby on Rails の2.X系が最新のrubygemsに対応していないという事実から、Ruby の開発方針や「文化」という曖昧なものに文句言われたら「えっー」と思うのは部外者としても当然のことと思う。Ruby on Railsの開発者、rubygemsの開発者とRubyの開発者が同じならばその批判は妥当だと思うけど違うからなぁ。
Rubyの開発者のまつもとゆきひろさんが以下のように言うのはよくわかる。
Ruby全体に八つ当たりするより、まずはredmine開発陣に相談してみるのが生産的ではないかと。
(yukihiro_matz)
私もRuby on Railsの後方互換切りまくり、rubygemsの後方互換切りまくりに「おいっ!」ってつっこむし、机をガシガシ叩いてしまうけど、Ruby本体の方は1.8系を引き続きだしてくれているから文句はない。Railsやrubygemsに文句があるのも、もともと、フリーソフトウェア使うのはこういうことだし。嫌なら自分で組まないといけないからしょうがない。