基本的に「〜しながら勉強する」のは注意力が散漫になり、効率悪いというのが理由だと思う。特に小学生の場合は飲み物をこぼしたり、トイレが近くなったりして授業に集中できないだろう。
これにプラスして「ものを教えてくれる人には尊敬の姿勢を示さなければならない」という考え方があるのだと思う。食べながら人に会う、話を聞くというのは相手を尊重していない姿勢であるという社会慣習がある。たとえば握髪吐哺(あくはつとほ)。中学生〜高校において授業中の飲食禁止はこちらの観点が強いのだろう。
また、基本的に真面目に演ずるから、真面目に見て欲しいと思うのは、演者と客の関係にあるときに演者が思うことだと思う。
大学においては高校に比べて授業時間が長いこと、また、ほぼ成人の人間だけが受講生であることから、授業を担当する教員の方針によって違うというのが実際のところ。授業する方と授業を受ける方がどちらも気持ちよく、ノリ良く授業を進められるのがベスト。何を気にしないのかは人によって違う。
授業の一回目で授業のマナーとして私が説明するのは以下の事柄。
- 飲み物はOK(においの強いものはだめ)
- 食べ物はダメ
- 帽子はダメ
- 私語はダメ
- 途中退席には白い目(授業がわからなくて単位落とすのは自業自得)
- 遅刻には白い目(授業がわからなくて単位落とすのは自業自得)
- 内職には白い目(授業がわからなくて単位落とすのは自業自得)
90分の授業は長いし、喉渇くのはしょうがないので飲み物はOK。私も話し続けだと声がでなくなるので飲み物飲むし。食べ物については大人なんだから我慢しなさい。帽子は必要性がないので取りなさい。私語は他の学生の迷惑になるのでダメ。途中退席、遅刻、内職を叱るのは面倒だからしない。
授業する側になるとわかるけど、授業は教員と受講生の双方でつくるものなので受講生側が完全にお客になったちゃう(受身になっちゃう)とキツイ。食べ物や飲み物を許してしまうとお客さん気分が高まって完全に受身になるので、それは避けたいと私は思う。
この視点で考えると、飲食を許す会場で芸を疲労披露する演者さんはすごい。飲食している注意散漫なお客さんを引き込ませるのだから、さすがはプロなのだと思う。