新聞や日本学術会議などの権威が登場しないとホメオパシーに関して、批判的視点を持てないというのは科学コミュニケーションの観点から言えばいろいろと問題なのだけれども、見方を変えると社会から求められている新聞や日本学術会議の役割はまさにこういう「専門的知見からどのように物事をとらえているのかを社会に伝える」ということなので、朝日新聞も日本学術会議もGood Job!
- 日本学術会議
- 日本学術会議:「ホメオパシー」についての会長談話(PDF)
- 日本薬理学会:「ホメオパシー」への対応について
- 朝日新聞:ホメオパシー 日本医師会・医学会、学術会議に賛同
- 朝日新聞:「ホメオパシー」についての日本学術会議会長談話の記者会見
会長談話って弱いんじゃない?という素朴な私の疑問に対して記者会見でまさに同じやりとりがあったみたい。
- 記者1 談話、という形式をとられたというのはどういうことなんでしょうか。もっと強い調子のこともありうると思いますが…。
- 金沢 強い調子。たとえばですが、前の話ですが「あるある大辞典」で納豆食べるとやせるという話のときも、あのときも会長談話ですよ。けっこうやっているんですよ、会長談話というのは。
- 記者1 最近だと?
- 金沢 最近だと、食品安全委員会の委員が任命されない事態が起こったときとか。いわゆるリスク評価とリスク管理と、混同ではないかと。あのときは民主党に対して、言ったんだ。当時は野党でしたけどね。そういうのも談話でやっています。むかしと違うんですよね。むかしは勧告といって、もう61、62年たっているわけですが、最初は出すもののすべてが勧告。もう強烈だったんですよね。さきほど言いましたように、脳科学を推進しろ、とかそういうのは自分たちのためなんですよ。でも、そういうのはやめようと。全人類、国民のためにということで切り替わった。それ以後勧告は減りまして、大都市の災害に備えろとか、その程度になった。そういうなかで、ちょっとしたことを言おうではないかと、そういうときに会長談話というのが使われるようになったんですよね。