使い方自身は利用者に任せる

同じくLife is beautifulのエントリーを読んだ感想。

「ウェブ・サービスを作るときは、あまりきっちりと型にはめずに、少しルーズに作っておいた方が、ユーザーがクリエイティビティを発揮できる」という話は、前回のWeb2.0カンファレンスでも話題になっていたが、「もの作り」に慣れた人の方が逆に見落としやすいコンセプトなので要チェック。

これも利用者としての自分自身の体験からすると納得の指摘。やはり、賢い人はいますね。自分のもやもやと考えていたことがこうして明確に言語されているというのがすごい。この「もやもや」→「明示表示」をできるようにならないと。

ただし、私の意見を付け加えるならば、自由度が高すぎるシステムはむしろ使いにくいので、以下のように上記言葉を直してみる
ウェブサービスを作るときには、ある目的に沿った使い方を少なくとも一つは示した上で、他の用途にも使えるように、あまりきっちりと型にはめずに、少しルーズに作っておいた方が、ユーザーがクリエイティビティを発揮できる」

創造性には二段階があって、ひとつは0から何かを生み出す創造性と既存のものを修正するという創造性の二つがあると思う。どちらも、同じくらい重要だけれども、後者の方が難度は低い。

両方の創造性は、どちらもある分野や用途には存在しなかったけれども、他の分野や用途として存在していたものを持ってくる。あるいは単独では存在しなかったけど組み合わせることで作り出す能力のこと。自分の頭脳から、組合せの要求と完成予想図を描き出すのが0から作り出す創造性。他人が作った要求と完成予想図を基に自分の要求と完成予想図を作り出すのが修正する創造性だと思う。

ユーザに使い方を考えてもらうという行為は、基本的に修正の創造性を刺激するわけなので、利用方法をたたき台として提示して見せたほうがよい。