大学という斜陽産業:(no subject)
http://ameblo.jp/sphinx/entry-10003604395.html
大学教員の日常・非日常:迷惑は体験させてやる
http://blog.livedoor.jp/yahata127/archives/30596540.html
で紹介されている大学生からの件名なしメールについてですが、
私には持論があります。
なぜ、最近の大学生は件名なしのメールを打つようになったのか?理由は、電子メールのスタートが携帯電話メールだったからだと思います。
携帯電話が普及し、「メール = 携帯電話からのメール」という感覚の方が多くなりました。一方で、従来は「メール = PC・Workstationからのメール」という感覚の方が多いです。携帯電話からのメールを携帯メール、PC・Workstationからのメールを
PCメールとすると
- PCメールには必ず件名をつける、携帯メールは初期は件名なし。
- PCメールでは、普通、文頭で誰宛のメールかを明らかにする、携帯メールでは、名乗る必要なし(誰からのメールなのかは携帯電話に登録してある)
- PCメールでは、必ず文頭で自分の名前と所属を名乗る、携帯メールは無駄なことは書かないことがむしろ礼儀。
- PCメールでは、必ず改行を自分で行う(30字前後で改行)、携帯メールではむしろ改行しない。
- PCメールでは、入力文字数を惜しまない(単語の羅列にしない)、携帯メールは惜しむ。
- PCメールでは、段落の区切りに空行を使う、携帯メールは長い文章を書かないべき
- PCメールでは、できれば最後に署名(signature)を入れる、携帯メールでは不要。むしろつけるべきでない。
この結果、件名なし、名乗りなし、本文「よろしくお願いします」だけという驚異のメールが届くことになるのだと思います。
また、件名なしメールの話ではありませんが、PCメールと携帯電話メールではハードウェアと使用対象者の多さの違いから、メールに対する感覚が異なっていることが多いです。
私自身の考えとしては、メールという伝達手段は手紙の発展であるべきだと思いますが、電話の発展であるととらえている人もいます。PCメールから始めた方の多くは、メールは手紙の発展形と考え、携帯電話メールから始めた方の多くは、メールは電話の発展形と考えることが多いようです。
考え方 | PCメールから始めた人 | 携帯電話メールから始めた人 |
---|---|---|
メールをどうとらえているか? | 手紙(ハガキ)の発展形 | 電話の発展形 |
メールの受け方 | 受取りに行く | 送られてくる |
メールを送る時間 | いつでもよい | 受け手が起きている時間 |
メールの返信はどのくらいの間隔で? | 任意(日単位) | できる限り早く(分単位、時間単位) |
なお、大学の教員は基本的にPCメールからメールを始めた方が多いです。
参考リンク: PCメールと携帯電話メールの暗くて深い溝がわかります。