がんばりを見せないBさんを評価する方法

これだとがんばりを見せないBさんを評価する方法にならない。

Aさんは要領が悪いので毎日深夜まで仕事のコードを書いています。新しい技術を勉強している時間もないので同じようなコードをひたすら書いています。また目の前の仕事にいっぱいいっぱいで不具合のリスクも考えられずトラブルを起こしては自分で深夜までトラブルシューティングを行なっています。またトラブルで進捗が思わしくないため休日を使って進めることも多々あります。ただ口がうまいのでトラブルの原因を自分から反らすことはできているようです。

Bさんは要領がよく仕事を早く片付けられるので毎日定時に退社しています。退社後はイベントに行って新しい技術の話を聞いたり自宅に帰って自分のプロジェクトで新しい技術を取り入れたりしています。要領がよく新しい技術も吸収しているのでBさんの仕事はどんどん早くなっていきます。また時間に余裕がある分リスクヘッジも出来ていてプロジェクトがトラブルを起こすことはほとんどありません。なのでBさんは休日出勤もしないし残業もしません。また口下手なので自身がプライベートでやっていることを技術職以外の人に伝えることはほとんどありません。

たしかにBさんは評価されにくい。Bさんを評価するには、得体のしれない技術による貢献を可視化する必要がある。で、エントリーの後半に登場する評価基準。

ちなみに私が以前技術開発部長の頃には以下の様な項目を評価していました。参考までに。

  • 技術関連のブログを書く
  • 社内外の勉強会に参加する
  • 社内外の勉強会で発表する
  • プライベートで自身のプロジェクトをやる
  • オープンソース関連のコミッターをやる

およそ会社の業績には全く関係ないことばかりですが中長期的に優秀な技術組織を作っていく上でこういった文化が重要になっていくと思ったので、会社に認めてもらいました。

これは、技術を学ぶ姿勢がある人、良い技術者を見つける方法として良い基準だけど、Bさんを正当に評価する基準ではない。どちらかというとAさんが得意な事柄。

こういう評価指標を導入した方がBさんが救われると思う。

プログラマの思索:組織や管理職が技術革新のボトルネックで言われているようなことも、「このツールをいれるとこういう風にBさんみたいな人を正当に評価できますよ」というのをセットで管理職に示すと管理職も興味がそそられるんではないかと思うところ。