「大学eラーニングの経営戦略―成功の条件」

大学eラーニングの経営戦略―成功の条件
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4501539003/250-8878423-6624258

玉川大学青山大学佐賀大学東京大学東北大学、NY大学、MIT、シンガポールの大学のeラーニング導入事例と組織体制が紹介されている。

読んだばかりなのにどこの大学の方の発言だか忘れてしまったのですが、「サンタクロース症候群」の話が面白かったです。おっしゃるとおり。学生は良い子にしていればプレゼントをもらえるのではないかと考え、先生に文句を言わない。先生はプレゼントをあげれば、その内容がどうあれ役目を果たしたと考える。今のe-learningもこうなっているのではないか?という話。これを脱却しなければ、e-learningによる学習効果は望めないとのこと。

あと、「夏休みの宿題」というたとえも全くもってそのとおりです。e-learningを導入すれば,受講者はいつでも学習ができる。そうならば、何も毎日やらずに夏休みの宿題のように、登校日前日に一気に課題をこなそうとするのに決まっている。これをどう防ぐのか?ためになる話です。

また、NY大学の方のコメント「e-learningの導入は甘いものではない」がこの本のすべてを言い表しているように感じます。それにしても、大学関連の本を読むといつもかかれているのが「専門職員がいない」ということですね。研究助手、e-learningサポート要員、ネットワーク管理要員などなど。

ちなみにこの本の著者の一人である中原先生はBlogをお持ちです。

NAKAHARA-LAB.NET BLOG 中原淳の学習環境デザイン研究Webサイト
http://www.nakahara-lab.net/mt/