「Wikipediaに書いてあることは信頼できない情報ばかりだ!」とお嘆きの方に朗報。信頼できないものを信頼できるように貢献できます。
CitationHuntは、Wikipediaの記事につけられた「要出典」タグを探し出し、その部分を画面に表示します。もし、その記述に関係する出典に心当たりがあれば「知っている!」ボタンをクリックして、当該のWikipedia記事の編集ページに飛び、出典を付け加えます。残念ながら、出典に心当たりがなければ「次!」ボタンをクリックし、別の「要出典」を表示してもらいます。
「記事全体を書き直すのはちょっとしんどい」でも「出典追加ぐらいならできるかな?」と思っている方には便利なツールです。まあ、出典わかってもWikipediaの記事に参考文献付け加える方法が分からないと貢献できないのですが。
このツールは2016年に始まったすべての図書館員がウィキペディアにひとつずつ参照文献を加える#1Lib1Refキャンペーンにおいて、より簡単にこの取り組みに参加できるようにGuilherme P. Gonçalvesさんが開発したツールとのことです(出典)。
tools.wmflabs.org
その英語版をtakashi otaさん(ら?)が日本語対応にしてくれたのがCitationHunt日本語版です。
日本語版ウィキペディアで Citation Hunt が動くようになりました! @TokyoZooNet_PR https://t.co/y5gp33kw7a
— takashi ota (@takot) 2017年2月8日
自分で作れという話ですが、誰がどの記事に出典を追加したのかを簡単にリスト化できる機能があると大学の授業で使いやすいなぁと感じております(たとえば、コンピュータリテラシーや情報リテラシーの授業で学生に出典追加10件以上という課題を出す。教育の狙いとしては、後から他人が書いた文章の出典を探すというのは大変であることを体感してもらう)。
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追記:2018年5月31日
「たとえば、コンピュータリテラシーや情報リテラシーの授業で学生に出典追加10件以上という課題を出す。教育の狙いとしては、後から他人が書いた文章の出典を探すというのは大変であることを体感してもらう」なのですが、ランキング機能でカウントできるようになりました。https://t.co/LdkwS91zNb
— takashi ota (@takot) May 30, 2018
現状「誰がどの記事に出典を追加したのかを簡単にリスト化」までは行っていないのですがある程度の足しにはなるかと思います。日本語版では今使ってる人がいないのでランキングが機能していないですが、今後使う人がいれば機能してくるはず。翻訳が変なのはそのうち直る見込みです。
— takashi ota (@takot) May 30, 2018