10月3日のノーベル賞受賞者の発表から、12月10日のノーベル賞授賞式までのおよそ2ヶ月間に、研究者、専門家そして、その卵たちが学んだ専門知識をwikipedia日本語版を充実させることによって、社会還元する企画「WAQWAQプロジェクト:Wikipedia日本語版を充実させる2ヶ月間」が終了いたしました。
記事を編集してくださったみなさま、いろいろと助言をくださったみなさま、宣伝してくださったみなさま、興味を持ってくださったみなさま、まことにありがとうございました。
また、掲示板スペースを提供してくださったアカリクさん、どうもありがとうございました。
記事編集者
私を含め以下の12名の方が記事を編集してくださいました。ありがとうございました。
- Wakutekaさん
- Niwazekishoさん
- 蒋龍さん
- Sheep9icさん
- Saisenreihaさん
- Sannahさん
- Theta Kさん
- Mishikaさん
- Nakamotonさん
- さえぼーさん
- Narrensteinさん
次回開催するとしたら?
執筆コンテストの投票の際に以下に回答していただきました。
質問:もし、来年この企画が行われるとしたらどこを改善したらより参加者を集められると思いますか?また、より多くの記事の編集を行ってもらえるようにできますか?お知恵をお貸しください。
回答
図書館や講義室などに1日集まってもらい、文献を探しながら集中的に加筆を行う機会を作る(大英博物館と協力して行われた例がすでにあります)。執筆に慣れた人が初心者にアドバイスも出来ると思うので、オフラインで集まって執筆会のようにすると面白いと思います。 また開催の告知はWikipedia側にも協力してもらい、トップページに案内を表示するなどすると効果的かと思います。
1. 公開記事を書くことへの心理的ハードルをどう下げていけるのか、をもう少し皆で考えてみてもいいかなと思いました。 私の周囲(歴史研究、地域研究)では、TeXはおろか、MS-Wordのスタイル設定さえも使われないことが多く、節分けなども、ひとつひとつ視覚情報を変更(太字にして、文字を大きくするとか)してやっている人が少なくないようです。なので、文章の構造をマークアップして節分けするというやり方にすでにハードルの高さを感じて、モチベーションを維持しにくくなることもあるんじゃないかなと想像します。
ウィキペディアのガイドラインやマニュアルは、独自用語も多く、リンクをいろいろたどらないとよく分からない事項も多いので、残念ながら、慣れていない人にはまだまだ分かりにくいところがあるんじゃないかと思います。 アットウィキのレイアウトのところに、入力例がありますが、あれでも初心者にはちょっと詳細すぎる気がするのですね。「節分け、本文、註、箇条書き」くらいのもう少し簡単なテンプレートを用意しておいて、さしあたり「これをコピペして、要所を埋めるだけで、ある程度の記事は書けます」みたいな感じにすると、やりやすくなるのかなと。細かいマークアップは、慣れている人がさしあたり補えるでしょうし。
あと、いきなり皆に公開されることに抵抗を覚える人のために、Wikipediaのサンドボックス以外に、参加宣言したメンバーのみが見られるようなMediawikiを使った練習用スペースを設けるとか。まじめな人ほど、ちゃんと書かなくては、という自分へのプレッシャーが生じやすく、第一歩を踏み出しにくいんじゃないかなと思いますので、もっと気軽に考えていいという状況にしていくのも、重要かと思います。
2. 執筆コンテストと副賞のアマゾンギフト券は、今回、私が参加するにあたって大きな動機付けになりました。個人的に、この企画は毎年恒例のものになると良いなと思いますが、毎回next49さんが副賞を出すというのも負担が大きすぎると思うので、他の常勤職にある方々からのカンパを募集してはどうでしょうか。自分じゃやらない、やる時間がないけれど、企画は応援している、という人がどれだけいるかは存じ上げませんけれども。また、投票によって決まった人に報償を出すのは嫌だという人には、「○○先生特別賞」枠でも設けて、その人に選考して貰うとか。
researchmapや何らかの学術団体に協賛してもらうこととか、できないかと妄想します。
おわりに
言いだしっぺの割にはほとんど記事の編集をせず申し訳ありませんでした。
当初思いつきで始まった企画でしたので、記事の編集は新規と加筆で10記事ずつ、計20記事になればよいかなと思っていたのですが、Wikipedianの蒋龍さんとMishikaさんのおかげで大幅に記事数を増やすことができました。
また、他の方もご自身の得意分野の記事を編集してくださり、この企画の主旨の研究者、専門家そして、その卵たちが学んだ専門知識をwikipedia日本語版を充実させることによって、社会還元するというものを達成できたと思います。
次回を実施できるかわかりませんが、可能ならば来年も取り組んでみたいと思います。本当にありがとうございました。
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