Togetter:おしえさんの苦悩を読んで、大変だなと思ったので書いてみた。
教員のみなさまへ
- 「今の大学生は電子メールなんて使っていない」という基本前提でいろいろと指示をしましょう
- スマートフォン登場以降の大学生は携帯メールすら使用していません。LINEなどのコミュニケーションツールを使ってやりとりしています。「メール=パソコンで読み書きするメール」という我々とは違います。
- レポートのファイル形式、レポートの書式はきっちり指示した方が楽です。
- 「MS Wordを使って、形式はdocx。サンプルファイルは〜からダウンロードしてつかえ」という指示をすることをおすすめします。
- 件名、ファイル名も指定した方が余計な労力を使いません
- 「こんな注意してられるか!」と思うならば、紙レポートで提出させるか授業支援システムを使いましょう
追記:いまどきはLMS使うのが普通でしょというご指摘。提出の有無をチェックするだけでも手間なので確かにおっしゃるとおり。
いや今時レポートはLMS(Moodleの類)で提出が常識 RT @mkawano: “レポートを電子メールで提出する時の無難なやり方 - 発声練習” http://t.co/s6lFQUEiK3
— Haruhiko Okumura (@h_okumura) 2015年1月9日
学生のみなさまへ
- 教員は十数名〜数百名の学生を同時に相手にしています。
- 「誰からとどいたメールなのか」を調べるだけでも、調べなければならない学生が数十名いたならばかなりの時間を使うことになります。ぜひ、受け取り手の立場になって、相手の時間を極力奪わないようなメールやレポートを作成してください。いずれ、就職活動の際や職場でこの技能は役に立ちます。
- 無難に書かないとゴミメールとして捨てられる恐れがあります
- 大学教員は職業の性質上、メールアドレスを全世界に向けて公開していることが多いです。その結果、すごい量のスパムならびにフィッシングメール、ウィルスメールが届きます。見知らぬメールアドレスから来た、本文がない、添付ファイルだけのメールは「これはゴミメールだ!」というサインです。スパムと間違えられて捨てられないようにするためにも無難なメールを書きましょう。
無難なメールの条件
レポート提出に無難なメールとして以下を守りましょう。
- 大学発行のメールアドレスを送り主として使う(From欄を大学発行メールアドレスにする)
- 多くの大学ではWebメールサービス(たとえばActive! Mailなど)を提供しているので、良く分からなければ大学提供のWebメールサービス経由でレポートを提出するのが無難です
- CCで自分宛にもメールを送る
- テキストメールでメールを作成する
- レポートのファイル形式に特に指定がなければPDFでレポートを添付する。次点はMS Word(docx)
- レポートのファイル名は特に指定がなければ「学籍番号ー(ハイフン)自分の名前の英語表記ー(ハイフン)日付ー(ハイフン).(ピリオド)拡張子」にする(後述)
- 件名、本文はしっかり書く(後述)
- 署名をつける(後述)
無難な件名
特に指定がなければ、件名(Subject)には「授業名 レポート(YYYY年XX月ZZ日)」としましょう。たとえば、授業名が「微分積分学」、レポートの締切りが2015年1月8日ならば、件名は「微分積分学 レポート(2015年1月8日)」としましょう。「レポート提出」だけだと、どの授業のいつのレポートかわからないので上記のようにどの授業のいつのレポートかわかるようにすると無難です。
無難なファイル名
日本語でファイル名をつけると文字化けする恐れが少しあります。半角英数字でファイル名をつけるのが無難です。ファイル名に指定がないならば、「学籍番号ー(ハイフン)自分の名前の英語表記ー(ハイフン)日付ー(ハイフン).(ピリオド)拡張子」というルールでファイル名をつけましょう。
たとえば、あなたの名前が安部晋三(あべ しんぞう)、学籍番号がXX12345、レポートの締切りが2015年1月8日で、提出するファイルの形式がPDFならば「XX12345-ShinzoAbe-20150108.pdf」と名前をつけます。学籍番号、名前、日付の間は半角のハイフンでつなぎます。
無難な本文
本文は以下のテンプレートで書くと無難です。
** 先生 お忙しいところ失礼いたします。 ***学部***学科 **年生、学籍番号 ****の [自分の名前] と申します。 **月**日締切りの[授業名]のレポートを本メールに 添付して提出いたします。 よろしくお願いいたします。 ---- [自分の名前] ([よみがな]) [学籍番号] ***大学**学部***学科 *年生 [大学発行の自分のメールアドレス]
上記の文例の「----」下が署名になります。多くのメールソフトウェア(Webメールサービスも含む)は署名を保存し、使いまわす機能があります。早いうちに1度作ると、レポート提出の度にいちいち署名を作らなくて便利です。
無難なメール例
以下の状況としたとき
- 授業名:微分積分学
- 担当教員名:麻生 太郎
- レポート締切り:2015年1月8日
- 学籍番号:XX12345
- 氏名:安部晋三
- 所属・学年:工学部情報学科1年
- 大学発行のメールアドレス:xx12345@jimin.to.ac.jp
こんな内容のメールを送ると無難。
送信者(From欄): xx12345@jimin.to.ac.jp 送り先(To欄):asotaro@jimin.to.ac.jp 同報(Cc:欄):xx12345@jimin.to.ac.jp 件名(Subject欄):微分積分学 レポート(2015年1月8日) 添付ファイル名:XX12345-ShinzoAbe-20150108.pdf 本文: 麻生先生 お忙しいところ失礼いたします。 工学部情報学科1年生 学籍番号 XX12345 安部 晋三と申します。 1月8日締切りの微分積分学のレポートを本メールに 添付して提出いたします。 よろしくお願いいたします。 ---- 安部 晋三(あべ しんぞう) XX12345 工学部情報学科 1年生 xx12345@jimin.to.ac.jp
おわりに
閉じた組織内や仲間内ならLINEなどのリアルタイムチャットサービスが便利だけど、開いた関係の場合、やはり電子メールは便利だし、あと5年くらいは少なくとも消えないと思います。なので、教員も学生もこんなことで疲れないようにしましょう。
以上、ノウハウ共有まで。