rbenvによる複数Rubyの管理

RVMを使って、複数のRubyを管理していたのだけど、zshのバージョンが非推奨(4.3.17)なためか、うまくRubyをアップグレードできない。なので、最近流行っているrbenvに乗り換えることとした。

RVMの削除

おだやかでないコマンドで削除

% sudo rvm seppuku

.bashrcや.zshrcのRVM関連の設定を消す。

また、私の環境だとrootでインストールしていたようなので以下も削除。

  • /etc/profile.d/rvm.sh

rbenvのインストール

Debian 7.0, Ubuntu 13.04 に rbenv をインストールするにしたがってインストールした。

% cd
% git clone git://github.com/sstephenson/rbenv.git .rbenv
% git clone https://github.com/sstephenson/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build

シェルの設定ファイルにrbenvの設定を書く

.bashrcや.zshrcに以下を追加。

export PATH="$HOME/.rbenv/bin:$PATH"
eval "$(rbenv init -)"

設定を反映。

% source ~/.zshrc

Rubyのインストール&反映

% rbenv install -l (インストールできるRubyの実装の一覧表示)
% rbenv install 2.1.4 (Matz Rubyの 2.1.4をインストール)
% rbenv rehash
% rbenv global 2.1.4
% ruby -v
ruby 2.1.4p265 (2014-10-27 revision 48166) [x86_64-linux]

Gemのバージョンアップ

一緒にインストールされるgemをバージョンアップする。

% gem update --system
% gem --version
2.4.2

ついでにgemライブラリーのインストール時にドキュメントを生成しないように ~/.gemrcを作成する。

% touch .gemrc
% vi .gemrc

中身は以下のとおり。

install: --no-document
update: --no-document

Railsのインストール

% gem install rails

rbenv, ruby-buildのアップグレード

rbenv を利用した Ruby 環境の構築より。

% cd ~/.rbenv
% git pull
% cd plugins/ruby-build
% git pull

ユーザディレクトリでなくシステム全体にインストールする場合

「人工知能」というバズワードがひどい

ある人が作った「人間が行うような複雑なことを行うソフトウェア(ただし、何ができるかどれくらいできるかは大きく差がある)」のことを「人工知能」と一括して呼ぶようになった様子。何か人類と対抗する得体のしれないものが勝手に出現してきたわけではない。

「機械学習+ビッグデータ」でソフトウェアを作った当人すら明確にはわからない基準に基づいて、いろいろな分類は推薦をするようになっているので、応用範囲が広い。その結果として、行動ターゲッティング広告を初めとするプライヴァシーの侵害や、フィルタリングに使われることによる選択肢の取り上げ(そもそも選択肢を与えない)が発生するので、かなり根深い対立を招きそう。

一時期ネットで流行った「愚行権」という話は、フィルタリングに使われることによる選択肢の取り上げ(そもそも選択肢を与えない)に対してこそ大きく議論されるべき話。たとえば、就職の際に過去の採用関連データから「〜という特徴を満たす人を採用すると・・・である」というネガティブなパターンが得られているとき、求職者が実際に何もしていないにも関わらず門前払い喰らわされる可能性がある。そして、そのネガティブなパターンがその人が後天的に身につけた技能に由来するものでなく、先天的あるいは環境的な要因だった場合は。「悪いことしそうだから」「損を与えそうだから」という防御的な理由で、相手の選択肢を事前に奪ってしまうことについて、それが発生する前に検討しなければいけない。

「人工知能は恐ろしい」という言い方は、本来、人工知能のユーザである我々が決めなければいけない使い方に関するネガティブな側面を「人工知能」という技術群・研究分野を人類の対立概念に昇格させて、押し付ける可能性があると思う。

最近目にする松尾先生の対談タイトル(本の宣伝)がやけに「人工知能」vs「人間」を煽っていてちょっと心配。まあ、「人工知能」のところを「コンピュータ」「ロボット」「機械」に変えれば良く見る構図なのだけど。

対談の中ではちゃんと単なるプログラムですよと説明があるのだけど。

塩野:最近はどんな業界でも、人工知能という言葉を耳にする機会が増えてきました。実際それがどんな仕組みでできていて、どう動いているのか。私を含めて、よく分からないという人も多いのではないかと思います。そもそも人工知能とは、コンピュータのプログラムなのでしょうか。

松尾:そうです。プログラムにはいろいろな定義がありますが、人工知能に搭載されているのは「賢いことをやっているように見えるプログラム」という感じですね。ただ、中でやっていることはそれぞれ違います。

僕らの仕事、どこまで「人工知能」が奪うのか 人工知能は、急速に賢くなっている<前編>より)

上とは違うけど同じ時期ぐらいなので。

この松尾先生は昨年末・今年初に話題になった人工知能学会の表紙問題で対応されていた方です。

私が最初に知ったのは人工知能学会の以下の論文特集でした。