リンク:「コロッケ衣から農薬2万6000ppm」どの程度、危険? 含有割合でなく摂取量が問題

単なる伝聞でなく、どう解釈すべきなのかということも合わせて説明してくれている良い記事。平沢裕子さんGood Job!

ただし、上記記事にはてなブックマークコメントにて以下の指摘があった。

  • nekoluna「ARfDは動物の無毒性量(健康に影響がないとされる量)に100倍の安全係数を掛けて算出されているので」今回のARfDは成人男女のNOAELから安全係数10で算出されているのでこの段落はまずいです。

上記指摘の根拠は以下のものだと思う。

ARfD 2 mg/kg
健康な男女 48 名(18~50 才)を対象にした無作為化二重盲検プラセボ対照試験(ゼラチンカプセル単回経口投与 0.5、1.5、10、15 mg/kg bw)において、投与前から投与後 72 時間まで観察した。いずれの投与量でも、心電図、血液および生化学的所見においてマラチオン投与による変化はなく、血漿および赤血球コリンエステラーゼ活性にも変化は見られなかった。そのため、最大投与量である 15 mg/kg bw を無毒性量(NOAEL)とした。

この NOAEL に対して安全係数 10 を採用し、ARfD を 2 mg/kg と算出した。(注:JMPRでは小数点以下を丸めて 1.5 から 2 にしているが、後記の EFSA 及び FSANZ では同じくヒト試験データに基づき安全係数 10 を採用しているのの、そのまま 1.5 としている。)
マラチオンは迅速に吸収、代謝および排泄される。

勉強になる解説。大学からの良い情報発信だと思う。