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ノーテレビ・ノーゲームはしらないうちに広まっている

まとめ

  • ノーテレビ・ノーゲームの起源は1996年に北九州の小児科医,伊藤助雄氏の提案から
  • 2004年の小児科学会の「子どもとメディア」の問題に対する提言でて、全国的な広がりに
  • 2007年〜2008年あたりで多くの自治体で取り組むようになった

本文

NHK:第1・第3日曜はゲーム禁止を見て「なんで、教育委員会が家庭のしつけに首をつっこむんだ?」と思うものの気楽に見ていた。で、そのはてなブックマークコメントで提示されているリンク見てちょっと意識変わった。いつのまにこんなに実施されているの?

Googleトレンド:「ノーテレビ」でみると2007年ごろからメディアでこの言葉が出ているみたい。

この話の遠因は、たぶん、2004年の小児科学会の「子どもとメディア」の問題に対する提言

具体的提言

  1. 2 歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
  2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴は止めましょう。
  3. すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1 日2 時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30 分までを目安と考えます。
  4. 子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしましょう。
  5. 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

上記提言の委員の人の現在の発言。最後の一行は賛成だけどその途中は一昔前の発想だと思う。

〜前略〜

親がテレビ・ビデオを見ながら行う育児、あるいはテレビ・ビデオにまかせる育児は、親と子どもが顔を会わせる時間を減少させ、子どもの言語や感性の発達を阻害する危険があります。乳幼児期には、親子共々テレビ画面から離れ、一緒に会話し絵本を読み、身体遊びを楽しむ時間が大切です。行き過ぎたテレビ・ビデオ視聴は、笑顔が少ない、視線があわない、言葉が乏しいなど、対人関係の発達に問題がある子どもを生む危険があると考えられています。

食事中のテレビ・ビデオ視聴は止めることが大切です。食卓は、家族の大切な時間を過ごすところです。お顔をあわせて、お話しを楽しみましょう。家族とは共に食事をするものという意味があります。

非現実的体験を重ねるメディア漬けの生活は、様々な発達段階で子どもに悪影響を与えます。幼児期では現実と非現実との区別は困難です。テレビ・ビデオ画面上の非現実的な暴力的で高速な映像は子どもたちの脳を激しく揺さぶり、子どもの無意識の脳に「この世は恐ろしいところ」とか「やられる前にやれ」というメッセージを埋め込む危険があります。さらに、幼児期の非現実体験が過剰になると現実体験が絶対的に不足します。結果として、幼い脳(こころ)のまま、身体だけが大きくなると考えられています。大人子どもの始まりです。

思春期の青少年たちの過剰な不適切なメディアヘの接触は、脳(こころ)の疲労「慢性疲労)を増悪させて気力や自分の気持ちをコントロールする力を奪い、新たに登場した社会的現象(理由のないいじめ、むかつく・キレル、不登校)や反社会的事件に繋がる可能性があやぶまれています。メディアヘ接触する総時間を制限することは、とても大切です。過剰なメディアヘの接触は、興奮と緊張を与え、脳(こころ)の疲労を生みます。ゲームは過激な興奮と緊張を与え、ゲーム中毒を生みだし、極度の心身の疲労をもたらす危険性があります。ゲーム遊戯時間を制限し、ゲーム機から離れる日(ノー・ゲーム・ディ)を設けることがゲーム中毒の予防として重要です。

過剰で不適切なインターネット・ケータイ等への接触は、脳(こころ)の疲労を増強し、善悪の判断を鈍らせ、危険な「仮想現実世界」にのめり込ませ、現実と非現実世界の境界線をあいまいにし、反社会的事件へ繋がる危険性が心配されています。

メディアを利用するルールをつくることは大切です。メディアを上手に活用し、メディアを正しく読み解く力を育てることも大切です。

〜後略〜
仙台医療センター:小児科:テレビ・ビデオ・ゲームの影響を考えてみましょう!より)

このような提言の下で2007年にIEA国際数学・理科教育動向調査の2007年調査によって「日本の子供は世界一テレビを見ている」という結果が出た様子。それで、そのあたりからノーテレビデイの取り組みが始まったのではないかと思う。

  • 宿題をする時間は,わが国は1.0時間であり,国際平均値の1.6時間より0.6時間少なく,また,2003年と比べると変わっていない。
  • テレビやビデオを見る時間は,わが国は2.5時間であり,国際平均値の1.8時間より0.7時間多く,また,2003年と比べて0.2時間減っている。
  • 家の仕事(手伝い)をする時間は,わが国は0.6時間であり,国際平均値の1.2時間より0.6時間少なく,また,2003年と比べて変わっていない。
  • インターネットを使う時間は,わが国は0.8時間であり,国際平均値の1.3時間より0.5時間少なく,また,2003年と比べて0.2時間増えている。

国際数学・理科教育動向調査の2007年調査(TIMSS2007) 国際調査結果報告(概要)より)

「ノーテレビ・ノーゲームデー」について、さいたま市教育委員会の小野圭司主任指導主事兼振興係長に話を聞いた。小野氏によると、「『ノーテレビ・ノーゲームデー』については、平成19年度から21年度にかけて、8自治体(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、横浜市川崎市千葉市さいたま市)共同で実施された『「すくすく のびのび 子どもの生活習慣改善」キャンペーン』の一環として行われたもの。さいたま市では平成22年度以降も、独自で取り組みを継続している」と言う。
ニコニコニュース:「家族とふれあい深めてもらうため」 自治体が取り組む「ノーテレビ・ノーゲームデー」より)

2008年の青少年育成施策大綱青少年育成に関係する国民運動や取組の例に「メディア等との過剰接触に対する取組(「ノーテレビデー」、「ノーゲームデー」など)」がある。

調べていたらもっとちゃんとした資料があった。

なおテレビとのつきあい方に関しては,「ノーテレビデー」も実施の広がりをみせている。もともと,「ノーテレビデー」の発想は,1996年に北九州の小児科医,伊藤助雄が2月29日をテレビ放送を流さないノーテレビデーにしようと提案したことによるもので,2000年に福岡県の保育園18園で一斉に月1回のノーテレビデー運動がはじまったという。2004年2月に発表された日本小児科医会の「『子どもとメディア』の問題に対する提言」は大きな影響力があり,「ノーテレビ・ノーゲームデー」の取り組みに拍車がかけられ,全国各地の保育園,幼稚園,小学校で実践されていった。2003年には,自治体ぐるみでノーテレビ・ノーゲームデーに取り組むところもでてきた。
図書館調査研究リポート:No.10 子どもの情報行動に関する調査研究:6. 「子どもと情報・メディア」に関わる現場の動きより)

Wired.jp:乳幼児にTVは悪影響:米国小児科学会という記事によると結論は

1999年以降3つの研究が、教育的なテレビ番組の使用と言葉の発達について取り上げている。その結果、テレビ視聴時間が増えるほど言葉の発達が遅れるという相関関係が確認された。相関関係と因果関係は別であり(子どもをテレビの前に放っておくような親は、もともと教えるのが下手という可能性もある)、長期的な影響も不明だが、AAPはこの発見を「懸念すべき」だとしている。メディア消費が多いと両親と子どもの会話が少なくなるという影響も大きいと見られている。

注意力の問題にも、同じような相関関係がある可能性がある。遊びという活動は子どもの発達に深く影響することが知られているが、乳幼児が遊んでいるときに、メディアをバックグラウンドで流しているだけでも、子どもの気が散らされてしまうという実験結果がある。

一方で、テレビ番組を提供しているという点を考慮しなければいけないけど、NHKの2010年時点でのサーベイは視聴時間よりも内容の方が影響を与えている研究が多くなっていると述べている