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大学教員の言う事を聞くことは良いことなの?

発声練習

Togetter:親の言う事を聞くことは良いことなの?からインスパイア。そして、研究室で教員との距離感をとらえあぐねているみなさまへの一つの考え方の提示として。

基本的には「良いこと」

理由は、あることを知る前には、その物事を判断するための基準を構築できないため。

42.195kmを走るという単純なことでも、フルマラソンを走ったことある人と無い人では、フルマラソンについてどう判断するのかの基準は異なります。ましてや、研究のような得たいの知らないものに関して、やってみたことがあるのとないのではそれをどう判断するのかは大きく異なります。

経験しなければ何も判断してはいけないというわけではありませんが、多くのことは経験してみたあとの方が経験する前よりも、より深く視点で判断できることが多いです。研究もそのひとつだと私は思っています。

大学の教員のすべてが研究者として優秀で、人格者で、教えるのがとてもうまいというわけではありません。ですが、あなたの判断基準のたたき台としての価値からすれば、どの大学教員も、研究したことのないあなたよりははるかにマシです

あなたの中で一定の相場観ができるまでは、基本的には大学教員の言うことを聞いておくのがあなたにとって良い戦略です。

何を聞くべきでないか?

あなたの発言や行動についてではなく、あなた自身に対する指導や助言に対しては注意深くあるべきです。

あなたの発言や行動についての指導や助言に関しては「なぜ、それを良くないと思うのか/良いとおもうのか」の理由とあわせて、とりあえず飲み込んでおくべきです。そして、あなたの中の価値観やこれまで培ってきた判断基準、他との比較を通して、あなたの判断基準として残すべきものと残すべきではないものをえり分けるべきです。

あなた自身に対する指導や助言に関しては、あなたのこれまでの価値観や判断基準と合致しないならば、スルーすべきです。あるいは、必要に応じて、それなりの対処をとるべきです。もちろん、発言や行動は本人の性格に由来するものですから、発言や行動を変えるためには、最終的には性格の修正が必要なわけです。しかし、性格の修正は自分自身が変えようと思わない限り、変わりません。本人が変えようとしないのに、性格の修正をおこなう場合は強制力を持って、本人を縛る必要があります。自主自律の人材を輩出したい大学にとって、これは良いことではありません。

守・破・離

子どもの成長過程に親の物まねをする時期、そして、その後に反抗期が来るのが当たり前のように、教育にも先生の教えに忠実に従う時期、教えを破る時期が必ず来ます(こないのはまずい)。

物を学ぶときには、まずは先生の教えに従い、教えを通して自分の中での基準ややり方を身につけるべきです。ある程度、身につけたら自分の中の理屈に従い、学んだやり方の不合理な点、理解できない点を改め、より目的を満たすやり方を模索するべきです。

そして、最後は自分が学んだ教え、修正した教えを基盤として、新たな基準ややり方を構築していくべきです。

これを守・破・離と言います。

教員として注意すべきこと

守・破・離は人が学ぶときの基本モデルだと思うので、これに逆らうのは難しいことです。注意すべきは、既に「自分なりのやり方」を身につけている人を強制的に「守」の状態におこうとすることです。教えた学生が自分を超えていくのはしょうがないことなので、あきらめましょう。

最後に

教員自身も学生に教えながら日々学んでいくので、そう簡単に学生には抜かれません。なので、学生のみなさんは遠慮なく抜きに行きましょう。

おまけ:孔子曰く「三人行けば必ず我が師あり。」

春から研究室に配属される理系新四年生のための心得から再掲。

「三人行けば必ず我が師あり。その善なるものをえらび、之に従い、その不全なるものはこれを改む。」

どんな人からでも学ぶことができるという教えです。研究室の先輩や先生が全く尊敬できない。あるいはとても出来る人間とは思えない。残念ですね。でも、孔子の教えに従ってみてはどうでしょう、つまり、そんな人たちからも学ぶのです。

  • あなたは、その人たちのどこをダメだと思うのでしょう。ひとりにつき10個列挙してみましょう
  • 列挙してダメなところは、何故、ダメなのでしょう?親や兄弟、友達に説明するつもりで説明してみましょう
  • 列挙したダメなところは、今のあなたにとって無縁な話でしょうか?自分にそのダメな点がどれくらい当てはまるかチェックしてみましょう
  • もし、あなたにも当てはまるダメな点があったとして、直したい順に優先順位をつけてみましょう。また、なぜ、その優先順位になるのか、親や兄弟、友達に説明するつもりで説明してみましょう
  • あなたは、来年の3月までにそのダメな点をいくつ直せますか?どのように直すのか、何故その方法で直せると思うのかを親や兄弟、友達に説明するつもりで説明してみましょう
  • 自分のダメなところを治すための最初の行動として行うのは何か具体的に「***を〜する」という自分がそれを行っているのが想像できる形で書いてみましょう。
  • 上の箇条書きで説明に詰まったところはありますか?もし、あるならば、誰に相談すれば、あるいはどんな本を読めば、説明ができると思いますか?それぞれ列挙してみましょう。

ここまで出来たら、あとは実行するのみです。