読売新聞のクルーグマン謝罪ネタ(5年ぶり2度目)

「おたくのお子さんをクズって言ってごめんなさい。うちの親戚の子供たちのクズっぷりと比べれば、まだ、ましなクズですわ。」という主旨の発言を聴いて「謝罪してもらった」と考えるのは天然すぎる。

米国のノーベル賞経済学者ポール・クルーグマン博士は10月31日付の米紙ニューヨーク・タイムズに「日本への謝罪」と題する手記を寄稿した。

 日本政府と日本銀行が1990年代以降にとってきた経済政策を批判してきたが、欧米の政策に関しても「2008年以降は、日本がかすむほどの失敗だった」と指摘。「我々は、日本に謝らなければならない」と現在の心境を吐露した。
読売新聞:ノーベル賞経済学者の「日本への謝罪」

この展開を前も見たなと思ったら2009年にもあった。言語技術の習得が必要だで転載した以下の記事。

【ニューヨーク=山本正実】「私たちは、日本に謝らなければならない」――。

2008年のノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンプリンストン大教授は13日、外国人記者団との質疑応答で、1990〜2000年代のデフレ不況に対する日本政府や日本銀行の対応の遅さを批判したことを謝罪した。

教授は、「日本は対応が遅く、根本的な解決を避けていると、西欧の識者は批判してきたが、似たような境遇に直面すると、私たちも同じ政策をとっている」と指摘。「(3月で8・5%と)上昇する米失業率を見ると、失われた10年を経験した日本より悪化している」と述べ、経済危機を克服するのは予想以上に難しいとの見方を示した。
〜後略〜
(2009年4月14日11時55分 読売新聞「日本に謝罪」…かつて対日批判急先鋒の米ノーベル賞教授)

読売新聞はニューヨーク駐在の記者を説教すべきだと思う。

他の新聞およびこの発言の解説

欧州では経済が低迷を続け、景気が堅調とされる米国でも賃金や物価の伸び悩みが懸念されている。コラムには長期のデフレに陥った日本の経験に学べない欧米のエコノミストや政策決定者への皮肉が込められている。

クルーグマン氏はこれまでも、安倍政権下の異次元緩和や財政出動に支持を表明してきた。一方で消費税増税には一貫して反対している。

二者択一を予想するだけのになぜ半分では無く大半の人が負けるのか

FXは為替が上がるか下がるかという二者択一を予想するだけのに、なぜ半分では無く大半の人が負けるのかという話を読んで私も考えてみた。

  • 問い:二者択一を予想するだけのになぜ半分では無く大半の人が負けるのか
  • 答え:勝負が一度きりでないから。

未来のある時点Xにおいて相場が上がるか下がるか予想して、Xのときに実際に予想が当たったのかを確かめることを「試行」と考え、予想が当たったら「勝ち」外れたら「負け」と考える。Y回目の指向において「勝ち」を続けているとき「負けていない」と考えると、ある試行回数のときに「負けていない確率」は以下のようになる。

試行回数 そのときに負けていない確率
1 50%
2 25%
3 12.50%
4 6.25%
5 3.13%
6 1.56%
7 0.78%
8 0.39%
9 0.20%
10 0.10%

試行回数4回目で既に9割の人が1度は「負け」を経験している。

以下の説明だと予想が外れた時には交換しなければよいだけに思える。

FXとは外国の通貨を売買して、利益を出す取引のことです。例えば「1ドル=100円」のときに10万円で1,000ドル買います。

FXとは外貨と日本円の売買円安で「1ドル=110円」になったら、手持ちの1,000ドルは11万円に交換できるので、1万円得をします。

逆に円高で「1ドル=90円」になったら、手持ちの1,000ドルは9万円になり、1万円損をします。

このように異なる2国間の通貨を取引して、為替レートの差額が儲けになる仕組みがFXです。
1分でわかるFXの仕組み!FXとは外貨と日本円の売買より)

でも、「レバレッジ」という仕組みを使うと、「ロスカット」という交換見送りが許されない場合がでてくる。

そこでFXでは「レバレッジ」と呼ばれる少しのお金で大きなお金を動かせる方法を採っています。レバレッジ資金を担保にして、その25倍までの金額の取引が行える仕組みです。

例えば、50万円を証拠金としてFX会社に預け、レバレッジを20倍にして、1,000万円分の外貨を取引することもできます。その金額で米ドル/円が10円変動すると、±100万円の損益が発生し、その利益や損失だけが自分の口座に残るわけです。
1分でわかるFXの仕組み!FXとは外貨と日本円の売買より)

ロスカットとは、含み損が大きくなりすぎた場合に自動的に行われる強制決済のことをいいます。

FXには、株のように値幅制限いっぱいまで売買できる「ストップ高」「ストップ安」といった仕組みがありません。また、レバレッジを高くかけることができる反面、損失もかなり大きくなってしまう可能性があります。証拠金が全額なくなってしまうばかりか、不足金が発生してしまう可能性もあります。

それらのリスクを避けるためにあるのがロスカットです。
FX初心者の入門講座:ロスカットとはより)

この仕組みによって「勝負」の回数が増えるから当然「負け」に直面する確率が高くなる。1回の「負け」で手持ちの資金が足りなくなると、リンク先のエントリーでいう「負けた」という状態になる。

なので「負けた=資金が尽きる」を避けるためには、各取引において「負けた=予想が外れた」ときにおいても、次回の取引を行えるように資金の割り振りを考えておかなければいけない。