大学生がPCを使わなくなっているという話

More Access! More Fun!:いまの大学生はどんどんレイトマジョリティになっているという話にて、大学生はPCを使わなくなったという話があるけれども、私もそう思う。

たとえば、同志社大学で学生自身に情報リテラシーの教科書をつくらせるというプロジェクトがあったそうだが、そのときの主デバイスはPCではなくスマートフォンだったとのこと。これは2012年の話。

プロジェクト科目の成果となる電子書籍「大学生活が変わる! IT活用術」(350円)は、「スマートフォンを使いこなす」「パソコン・ネットのリスクに備える」「就職活動にITを生かす」の3章構成。セキュリティや著作権の基本など大学生に必須の知識について解説しているほか、スマートフォンやパソコンを活用するためのノウハウ、就職活動にITを生かすポイントなど、幅広い内容を扱っている。

また、総務省:平成26年度情報通信白書第1部第4章 ICTの急速な進化がもたらす社会へのインパクトに掲載されている図をみるかぎり、若年層でスマートフォンが急激に普及し、かつ、スマートフォン所有者はPCの代わりにスマートフォンを使う傾向が紹介されている。

このように我が国と海外でスマートフォンの普及率に差がある状況だが、普及の仕方に違いがあったかを確認するためにスマートフォンの初回購入時期を年代別に見てみると、各国で異なる特徴が顕著に表れる。

まず我が国については、20代を中心に2〜5年前に普及し始め、その後10代及び30代にも1〜2年前に普及し、直近1年では更に10代を中心に普及が進んだことが見て取れる。一方で、40〜50代以上については他国に比べて普及が進んでいない状況にある。

海外について同様の見方をすると、まず5か国共通で「5年より前」に最初のスマートフォンを購入した層が一定数存在しており、我が国より早く普及が始まったことがうかがえる。個々については、米国は20〜30代中心、英国及び韓国は30代中心、フランスは10代中心、シンガポールは全世代でほぼ均等に普及してきたことが見てとれる。また、韓国およびシンガポールについては50代以上の世代でも8割前後の高いスマートフォン普及率を示していることが特徴的である
(第1部第4章 p.173より)

日本では、30代から40代のスマートフォン普及率が10代から20代に比べて10%ぐらい低い。この傾向の下で以下の特徴がある。

携帯電話、PC、タブレット端末、テレビといった端末等の平均利用時間を見てみると、テレビ及びPCの利用時間が6か国共通でおおむね2〜3時間前後と最も長いが、特に米国は共に3時間近くと6か国中最も長いことに加え、英国も米国と同様の傾向がみられる。一方で「紙の新聞・雑誌を読む時間」や「紙の書籍を読む時間」は6か国とも50分に届かず、大きな違いがない状況にある。

他方で、我が国においてはスマートフォン保有者とスマートフォン未保有者における携帯電話の利用時間で顕著な差がみられ、前者は78分と欧米や韓国、シンガポールと同水準であるのに対し、後者は12分と1時間強の差がみられる。また、自宅でのPCの利用時間についても差が見られ、スマートフォン保有者は115分であるのに対し、未保有者は166分と前者のほうが50分程短くなっており、このことからスマートフォンがPCの代わりになりつつあることがうかがえる状況になっている(図表4-1-1-16)

年代別スマートフォンの普及率とスマートフォン所有者と非所有者でのPCの利用時間の違いを合わせて考えると、若年層の方がPCを使わなくなっている傾向が読み取れる。

ちなみに、「図表 4-1-1-16 1日あたりの端末などの接触時間」の紙の書籍などの読書時間がだいぶ少ないのが気になるところ。英米に比べて10分間ぐらい少ない。第一にこの調査はインターネット調査であること(付注6-1 ICTの進化がもたらす社会へのインパクトに関する調査研究 (アンケート概要))、また、同様の傾向があるのがフランスであることから漫画文化が普及していることが原因かもしれないけど、あんまりよい風潮ではない。とまれ。

そもそも、ノートPCの用途とスマートフォンタブレットの用途はかぶっている。2012年の情報通信白書の概要で紹介されている「図表2-2-3-8 サービス別利用動向の端末別比較 」の項をみるかぎり、ノートPCがスマートフォンタブレットに置き換えられる未来は見えていた。クロスマーケティング社が行った「大学生のスマートフォンに関する実態調査」の図1をみても、ノートPCが使われている理由はハードウェア性能の問題であり、スマートフォンタブレットの性能があがるにつれ置き換えられるのは、ほぼ規定事項だと思う。

若年層には新たな情報リテラシーが構築されつつが、30代後半から60代ぐらいまでのボリューム層(団塊世代ジュニア&団塊の世代の下の世代)は以前の情報リテラシーで動いているというところだろうか。私も当然のことながら、以前の情報リテラシー

Ubuntu 14.04 LTS の emacs 24で Ricty

Ubuntu 12.04 LTS の emacs 23で Ricty の導入Ubuntu 14.04 LTS の emacs 24で行った。基本的にはやり方一緒。

環境

Rictyの生成

IPAフォントの配布ライセンスの関係でRictyの配布はされておらず、Sourceforge:M+とIPAの合成フォントInconsolataから、Rictyフォントを生成する必要がある。

生成の仕方はプログラミング用フォント Rictyに従えば良い。

まず、生成スクリプトをGitを用いて取得する。(配布元:GitHub: yascentur / Ricty

% cd ~/
% git clone git://github.com/yascentur/Ricty.git

次にMigu(ミグ)フォントからMigu 1Mフォントをダウンロードする。/tmp/migu-1m-20130617.zip としてダウンロードした場合以下のようにファイルを~/Rictyへ移動させる。

% unzip /tmp/migu-1m-20130617.zip
% mv migu-1m-20130617/migu-1m-*.ttf ~/Ricty

Inconsolataから、「OpenType file」をダウンロードする。/tmp/Inconsolata.otf としてダウンロードした場合、以下のように移動させる。

% mv /tmp/Inconsolata.otf ~/Ricty

fontforgeコマンドをインストールする。

% sudo aptitude install fontforge

Rictyを生成する。

% cd ~/Ricty
% sh ricty_generator.sh auto

すると Ricty-Bold.ttf, RictyDiscord-Bold.ttf, Ricty-Regular.ttf, RictyDiscord-Regular.ttf が生成される。

Rictyの設置

個人だけで使うならば ~/.fonts へ。全ユーザで使うならば /usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty へ置く。rootユーザでもemacsを立ち上げるならば、/usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty に置いた方が良い。

(全ユーザの場合)
% sudo mkdir -p /usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty
% sudo mv ./Ricty-*.ttf /usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty
% sudo fc-cache -fv (フォントパスに付け加える)

(個人利用の場合)
% mkdir ~/.fonts
% mv ./Ricty-*.ttf ~/.fonts
% fc-cache -fv (フォントパスに付け加える)

% fc-list | grep Ricty (フォントパスに含まれているかチェック)
/usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty/RictyDiscord-Regular.ttf: Ricty Discord:style=Regular
/usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty/RictyDiscord-Bold.ttf: Ricty Discord:style=Bold
/usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty/Ricty-Regular.ttf: Ricty:style=Regular
/usr/share/fonts/truetype/ttf-ricty/Ricty-Bold.ttf: Ricty:style=Bold

emacs に反映

Youhei SASAKI's official site: フォントとフレームの設定の設定方法に従った。~/.emacs.d/init.elに以下を加えた。

(add-to-list 'default-frame-alist '(font . "ricty-13.5"))
(custom-set-faces
 '(variable-pitch ((t (:family "Ricty"))))
 '(fixed-pitch ((t (:family "Ricty"))))
 )