Unbut 14.10 LTS から16.04LTSへのアップグレード

はじめに

LTSのバージョンアップを行ってみたら 12.10 → 14.04 → 16.04の3段階のアップグレードだった。

準備

% sudo aptitude update
% sudo aptitude upgrade
% sudo aptitude dist-upgrade

LTSの更新(14.04)

% sudo do-release-upgrade -c
% sudo do-release-upgrade

i368のパッケージを削除する

32bit CPU用のOSからアップグレードした名残で、64bit CPUになった今でも32bit用のパッケージが含まれており、容量を二倍つかってしまっていてつらい。また、32bit用パッケージがないことでアップグレードが失敗するなどのデメリットがある。そこで、この機会にi368パッケージを削除する。Multiarch/HOWTO - Debian Wikiの記述を参考にする。

sudo apt-get purge ".*:i386"

open-vm-toolのインストール

sudo aptitude install open-vm-tools open-vm-tools-desktop

texliveのインストール失敗(解決)

% aptitude install texlive-lang-cjk

を実行するとtex-commonのインストールに失敗して、以降すすまない。

tex-common (6.04) のトリガを処理しています ...
Running updmap-sys. This may take some time... done.
Running mktexlsr /var/lib/texmf ... done.
Building format(s) --all.
	This may take some time... 
fmtutil-sys failed. Output has been stored in
/tmp/fmtutil.aukf8QE8
Please include this file if you report a bug.

; try fmtutil --help  if you need it.

当該のエラーログをみると

 sudo more /tmp/fmtutil.aukf8QE8
fmtutil: unknown option `--no-error-if-no-engine=luajittex'; try fmtutil --help 
if you need it.

Ubuntu 12.04にTeXlive 2012を入れてUTF8の日本語ファイルを扱えるようにする - 発声練習で/usr/local/bin 以下にTeXLive関連コマンドがあるのが原因。/usr/local/binの方が/usr/binよりも先にヒットした結果 /usr/bin/fmtutil を使うべきところで/usr/local/bin/fmtutilが使われていた。/usr/local/以下のTeXLivパッケージを削除する方法がわからんかったので、対処療法で。

% sudo mv /usr/local/bin/fmtutil /usr/local/bin/fmtutil-usr-local
% sudo mv /usr/local/bin/fmtutil-sys /usr/local/bin/fmtutil-sys-usr-local

これで無事インストール成功

グラフィカルログインができなくなる(とりあえず解決)

今までlxdmを使っていたのだけどlxdmでログインできなくなった。結論から言うとlightdmをインストールしてそれでログインするようにした。ログインに使う環境をlxdmからlightdmへ変更する。

% sudo dpkg-reconfigure lxdm

ただし、上のコマンドがうまくいかなかった。理由は14.10から起動システムがupstartからsystemdへと変更されたため。

12.10のときにはupstartだったため、/etc/init.d/lxdm がupstart用のものになっていた(最新版のsystemd用の起動スクリプトは /lib/systemd/system/lxdm.service として存在する)。そこで、以下のようにして読み込まないようにした。

% sudo mv /etc/init.d/lxdm /etc/init.d/lxdm.upstart

このようにしてから、再びログイン環境の変更。その後に再起動する。

% sudo aptitude install lightdm
% sudo dpkg-reconfigure lxdm
% sudo reboot

"piix4_smbus host smbus controller not enabled"

上述のグラフィカルログインができなくなった原因を探っている際にブート時のエラーメッセージに"piix4_smbus host smbus controller not enabled"というのがあったので、解決法を探した。

ゲスト OS が Ubuntu系の場合、起動時に「piix4_smbus host smbus controller not enabled」というエラーがでるので、i2c_piix4 が起動してたら止める。(i2c_piix4 を止めても問題ないみたい。i2c って pic 弄ってた時に使ったな~、チップ間のシリアル通信ライブラリだったけど Lubuntu になぜ入ってる?)
流星に魅せられて :VMWare に Lubuntu 13 をインストールしたより)

まず、i2c_piix4 が読み込まれているかを確かめる。

% sudo lsmod | grep i2c_piix4
% sudo vi /etc/modprobe.d/blacklist.conf 

以下の行を付け加える。

blacklist i2c_piix4

"Failed to start LSB: AppArmor initialization"

これも同じくグラフィカルログインができなくなった原因を探っている際にブート時のエラーメッセージに記載されていた。

これもupstartとsystemdの移行関連のバグっぽい。今回は以下のようにしたらうまくいった。理由はわからない。

% sudo apt-get install --reinstall apparmor
% sudo /etc/init.d/apparmor start
% sudo systemctl status apparmor # 起動している(active)になっていることを確認

keymap.service の起動失敗

エラーメッセージを忘れたがkeymap.serviceの起動にも失敗していた。/usr/bin/loadkeys が存在しなかったのが原因。kbdというパッケージに含まれているのでそれをインストールする。

% sudo aptitude install kbd

便法は便法としてつかうべき

下のツイートは掛け算の順序についてだけど、他の「計算問題を早くとくために使う便法」についても同様。私もいろいろな便法を教わってきて、使って、教えてきたけど。それはあくまでもショートカットだから。

なんで、上のように主張するのかというと私がそうだったから。

数学が苦手だった(今でも苦手)な経緯。

今、話題の便法

  • 「はじき」:速さ、距離、時間を求める公式の覚え方 | nanapi [ナナピ]
    • これは私が中学生のときもあった。
    • 速さの単位の意味が分かれば用済みな覚え方(km/h)
    • 小学生のときに行っていた塾で、島根と鳥取の位置関係の覚えかたとして「ひろしまね(広島の北にあるのが島根)」と覚えろと言われたのが未だに記憶に残っている。でも、中国地方に行ったことないので活用できていない。

公式スパム? "2016 Highly Cited Researchers"→誤配信でした

正直、私の論文がそんなに参照されているとは思えない。同じように疑心暗鬼な人がいっぱいなハッシュタグ


twitter.com

一応、メールに書いてあるサイト ( app.info.science.thomsonreuters.biz )はトムソンロイターのサイトっぽいのだけど。いったい?以下にメールのWebページ版に記載されている文面を転載。「MY_FIRSTNAME」というところに個々人の名前が入るみたい。

Dear MY_FIRSTNAME,

I would like to extend congratulations on being named a 2016 Highly Cited Researcher and to announce the availability of the official 2016 list.
You were selected as a Highly Cited Researcher because your work has been identified as being among the most valuable and significant in the field. Very few researchers earn this distinction – writing the greatest number of reports, officially designated by Essential Science Indicators as Highly Cited Papers. In addition, these reports rank among the top 1% most cited works for their subject field and year of publication, earning them the mark of exceptional impact.
Now that you have achieved this designation, you will always retain your Highly Cited Researcher status. Share your recognition!

Add this badge to your website, LinkedIn profile and email signature
Join the conversation on social media using the hashtag #HighlyCited

I applaud your contributions to the advancement of scientific discovery and innovation and wish you continued success.
Best regards,

Vin Caraher

なんか、誤送信っぽいなぁ。。

実際のリストは以下のモノっぽい。

追記:11/19 12:00

誤配信だったとのこと。機能までファーストネームで呼びあっていたのに、一気に距離をあけられた感。まあ、データベースから名前とってくるようにシステム改修する時間がなかったんだろうけど。

Dear Researcher,

We recently sent you an email about being named a Highly Cited Researcher. This was sent in error. Please accept our sincere apologies.

We’ve identified the error in our system that caused this and were able to resolve it quickly, ensuring it won't be repeated.

Highly Cited Researchers derive from papers that are defined as those in the top 1% by citations for their field and publication year in the Web of Science. As leaders in the field of bibliometrics we appreciate the effort required to reach this achievement and celebrate those who have done so this year.

Sincerely,

Clarivate Analytics

再・「考察」を楽しむ方法:自分で考察をくみ上げる、良くできた考察に自分の思いを乗せる

「考察」を楽しむ方法:自分で考察をくみ上げる、良くできた考察に自分の思いを乗せる - 発声練習に書いた

「考察」や「感想」サイトの役割として、他の人の解釈を知り、あるいは、他の人の解釈を通して自分の解釈をより深めて、作品をより楽しむというものもあると思うのだけど、もやもやして言語化できない状態で、自分にとって適切な「考察」「感想」を見つけ、自分のもやもやを言語化する(あるいは言語化する最初の一歩とする)というのもあるのだと思う。

が実証されている事例があったのでメモ。

togetter.com

信州大調査委の結論「捏造でも不正でもなかったけど研究として失格だった」

調査の主題が「捏造や不正はあったか」なので、「捏造や不正はなかった」という見出しなのだろうけど。捏造や不正じゃなかったけど研究として失格だったという調査結果。

予備的な段階の実験結果にもかかわらず、断定的な表現をするなどしたと認定。調査委は、訂正を公表するとともに、科学的証明ができる方法で検証実験をするよう求めた。

朝日新聞:信州大「不正認められず」 子宮頸がんワクチン研究巡りより)

予備的な実験結果を断定的に表現したことなどは問題だったとして、発表内容の修正と再実験結果の公表を求めた。同大は関わった池田教授ら3人を厳重注意とした。

外部から不正通報があったのは、3月に池田教授が厚労省内で発表したマウス実験。ワクチン接種が脳組織に影響を及ぼす可能性を示唆するとの内容だった。調査委による実験では同じ結果は得られなかったが、研究班の実験にデータ捏造(ねつぞう)や改ざんは確認されなかったという。

毎日新聞:子宮頸がんワクチン 研究不正認められず 信州大調査委より)

調査結果によると、実験は各ワクチンをマウス1匹ずつにしか接種しておらず、そのマウスの脳を調べる実験でもなかった。これは予備的な実験だったが、公表段階では証明された結果のように伝えられた。

読売新聞:子宮頸がんワクチンデータ捏造疑惑「科学的議論不足」…信大に研究再実験要求より)

上の調査結果を報じた記事のWeb見出し。読売の見出しが一番内容に即しているように思う。

調査結果を受けた当事者のコメント。ずれていると思う。

池田教授は「捏造も不正もなかったことを実証していただき、安堵(あんど)しました。引き続き子宮頸がんワクチン接種後の副反応に苦しむ女児たちの診療に全力を注ぎたいと思います」とするコメントを発表。

朝日新聞:信州大「不正認められず」 子宮頸がんワクチン研究巡りより)

池田教授は代理人弁護士を通じ「大変安堵(あんど)した。引き続き診療に全力を注ぎたい」とのコメントを出した。

毎日新聞:子宮頸がんワクチン 研究不正認められず 信州大調査委より)

池田教授は、名誉を傷つけられたとして月刊誌の発行元と執筆したジャーナリストに損害賠償などを求める訴訟を起こしており、弁護士を通じ「捏造も不正もなかったことを実証していただき、たいへん 安堵 した」などのコメントを発表したが、反省や謝罪の言葉はなかった。

読売新聞:子宮頸がんワクチンデータ捏造疑惑「科学的議論不足」…信大に研究再実験要求より)

上記3記事のブックマークコメント

関連過去エントリー

追記(2016年11月24日):厚生労働省の見解

www.mhlw.go.jp

この度、信州大学の調査が終了し、以下の内容が公表されました。

  • マウス実験は、各ワクチン1匹のマウスを用いた予備的なものであった。
  • 予備的な実験であったため、結果の公表に際しては特段の配慮がなされるべきであった。
  • 池田氏が発表で用いたスライドには、マウス実験結果を断定的に表現した記述や、自己抗体の沈着、といった不適切な表現が含まれていた。
  • 前述より、マウス実験の結果が科学的に証明されたような情報として社会に広まってしまったことは否定できない。
  • 池田氏に対し、混乱を招いたことについて猛省を求める。

厚生労働省としては、厚生労働科学研究費補助金という国の研究費を用いて科学的観点から安全・安心な国民生活を実現するために、池田班へ研究費を補助しましたが、池田氏の不適切な発表により、国民に対して誤解を招く事態となったことについての池田氏の社会的責任は大きく、大変遺憾に思っております。

また、厚生労働省は、この度の池田班の研究結果では、HPVワクチン接種後に生じた症状がHPVワクチンによって生じたかどうかについては何も証明されていない、と考えております。