ワクチン接種率が7~8割進んだあとに向けての体制づくりを考える

いろいろな事情の下でPCR検査を本人希望で受けて陽性だった時に、どういう環境下ならば陽性であるということを行政に自動的に報告しても大丈夫かを考えると

  • 一定期間の隔離に伴う経済的損失が我慢できる範疇である
    • 職を失わない(法律整備&法順守の徹底、コロナ保険や保険の控除などが必要)
    • 当該期間の収入を失わない(法律整備&雇用調整助成金のような経済的手当が必要)
    • 隔離に伴う想定外の支出が補填される(法律整備&一時給付金のような経済的手当が必要)
    • 予定していた活動へのコストが補填される(コロナ保険や保険の控除などが必要)
  • 一定期間隔離を行える状態になる
    • 隔離場所を確保できる(平時の病床確保、ホテルなどの宿泊施設確保、行政によるマッチングシステムが必要)
    • 隔離機関中の衣食を確保できる(現物支給の発注・配送体制、行政によるマッチングシステムが必要)
    • 症状が悪化したときに適切な医療を受けることができる(遠隔受診、パルオキシメーター、体温計、血圧などの各種計測機器とスマートフォンなどを連携させた監視・通報システムが必要)
  • プライバシーの保護
    • 他人に知られたくない行動履歴(たとえば性風俗などの特定施設やサービスの利用や禁止場所でのBBQの実施など)を許容可能な範囲で隠す
    • 陽性であることを必要最小限の範囲でのみ他人に知らせる

まずは予算をつけることを大前提として

  • 各種法律整備
    • 新型コロナ陽性 or 濃厚接触 or 体調不良にともなう1週間単位での休職に対応した制度
    • 新型コロナ保険(会社 & 個人)の税控除
    • 個人情報保護利用への法整備(保健所、医療機関、携帯キャリア、消防庁、宿泊施設などのステークホルダ間での情報共有)
    • 感染状況の把握のための情報収集にともなう一定の免責事項(軽微な不法行為の見逃し)
  • 情報基盤の整備
    • 各種給付 or 控除のためのマイナンバーと口座の紐づけ
    • 個人認証と新型コロナウィルス感染症カルテの連携
    • 受け入れ病床、ホテルのデータベース化
    • 個人認証と現住所連携
    • 個人認証と支援記録の連携
    • 追記(8/25):医療機器の情報基盤整備について→メディカルロジスティクスの現状と未来 | COVID-19有識者会議
  • 情報システムの開発・運用
    • 接触監視アプリの再開発(機能していないCoCoaを本目的に基づき再開発)
    • 陽性報告システムの開発(PCR検査機関から保健所へ陽性者情報を報告するシステム)
    • 陽性者見守り・支援データベース
    • 陽性者見守りシステム(非医療機関における隔離時のセンサリング&報告システム)
    • 陽性者支援システム(自宅隔離時の衣食配布システム)
    • 陽性認定書発行システム(学校や勤務先や保険会社へ陽性で合ったことを証明する書類を発行する)

今の新型コロナウィルス感染症蔓延に限らず、災害時・緊急事態時にマイナンバーに伴う個人認証と現住所を把握する仕組み、行政とスーパーや運送会社が連携して支援物資を個配する仕組み、個人や世帯を宿泊施設にマッチングする仕組みというのは整備しておくといろいろな機会に役立てることができるのではなかろうか。

個人や世帯を宿泊施設にマッチングする仕組みは以下にも流用できるのでは?

  • DVや家庭内虐待などからの一時的避難
  • 火災、水害や地震などによる住居損傷に伴う一時的避難
  • 今回のような感染症の際の軽症者隔離
  • ホームレスの支援