会計検査院がんばれ

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上の記事より

これについて25日の参議院の財政金融委員会で会計検査院の戸田第3局長は、「一般論で言えば、支払いが完了していない場合は事案が完全に終了したと認めることは難しい」と述べ、契約の締結をもって手続きが完全に終了したとはいえず、土地代金の支払いを終えていない森友学園との交渉記録の破棄は早すぎた可能性を指摘しました。

3月に会計検査院が今回の事例を調べることが国会で決まっている様子。

参院予算委員会は6日、学校法人「森友学園」に大阪府豊中市の国有地を評価より大幅に安く売却した問題を巡り、会計検査院が同問題を検査し、国会に報告を求める要請を議決した。国会法の規定に基づくもので、予算委が特定の項目の検査を求めるのは初めて。民進党の要求に与党が応じた。

検査項目は(1)国有地売却の経緯(2)売却価格や価格を算定する手続きの適正性(3)国有地売却に関する行政文書の管理状況――の3点を決めた。結果のとりまとめに数カ月はかかるとみられる。

検査院は独自の視点で中央省庁や国が出資する法人を検査し、例年秋に結果を内閣に報告している。国会法105条では「特定の事項について会計検査を行い、結果を報告するよう求めることができる」と定める。
会計検査院への検査要請を議決 森友学園問題で参院予算委 :日本経済新聞より)

会計検査院は「ルールはルール。ちゃんと守れ!」というスタンスなので、今回の事例もきっちりやってほしい。以下、会計検査院のスタンスがわかる事例。
report.jbaudit.go.jp

上の事例の概略

  • 物品納入前の前払いが許される事例は限られている「物品の購入に係る代金の前払は、定期刊行物及び外国から購入する物品の代金等の支払のような業務の実施上又は経費の性質上必要があるものを除き認めないこととなっていたりしている。」
  • DNA合成製品について事前に料金を前払いしておき、払った分に対応したポイントの範囲内で必要に応じてDNA合成製品を送ってもらう方式がある(プリペイド方式)
  • 研究者はこのサービスを利用し、事前にポイント購入し、その支払い伝票を経理で処理してもらっていた
  • 経理もこれを処理していた
  • ただし、これは先の前払いが許される対象に入っていない。よって不適切な会計処理といえる
  • 会計監査院曰く「このような事態が生じていたのは、研究者において適正な会計経理を行うという基本的な認識が欠けていたこと、経理責任者等においてDNA合成製品の購入方法に対する確認が十分でなかったこと及びDNA合成製品の納品検査において現物との照合を行わなかったこと、また、2国立大学法人において研究者及び経理責任者等に対しDNA合成製品の購入を会計規程等に基づき適正に行うなどの指導が十分でなかったことなどによると認められる。」

まあ、会計検査院をくさしたけど、会計検査院:平成26年度決算検査報告みると大事な仕事をちゃんとしている感じなので、頑張ってほしい。