「噴火」と「記録するべき噴火」の違い

この記事読むと何のこっちゃと思う。

気象庁は21日、活発な火山活動が続いている箱根山(神奈川県)の大涌谷(おおわくだに)で、6月に新たに確認された火口から、噴煙にわずかに火山灰が混じっている現象を確認したと発表した。火山灰の噴出が短時間だったことから、同庁は「現象は噴火だが、住民の不安をあおるなどの防災上の影響もあるので、噴火との表現は適切でない」としている。

〜中略〜

 気象庁では、火口から火山灰が放出される現象を噴火とする一方、噴火として記録を残すのは「火口から噴出物が100〜300メートル飛んだ場合」と説明。6月30日と今月1日のごく小規模な噴火では、火口から100メートル以上離れた場所で降灰を確認したことを根拠とした。ただ、21日は火口から100メートルの範囲で降灰調査は実施しておらず、実際の火山灰が飛んだ範囲は把握できていないという。

 同庁火山課の小久保一哉・火山活動評価解析官は、今回の噴出現象について、「理科研究の小学生に、噴火かと問われれば噴火だと答える。ただ、気象庁では噴火と記録はしないと説明する」と話した。

何か政治的な意図で記録しないのかなと思っていたところ、上記の記事のブックマークコメントで以下のPDFの紹介が。今回のアドホックな処置かと思いきや、全国的な基準の様子。ただ、補足2の桜島の噴火についての特別基準の理由のように「統計的な均質性を図り、活動評価に資するため」基準を満たしているなら記録し、そうでないならば記録しないようにしてほしいところ。今回ちゃんと記録していなかったことで、十数年後、数十年後に悪影響与えてはいけないと思う。