減災のためには直感的にわかる別名の付与が必要かも

Synodos:フィリピンを襲った観測史上例を見ないほど猛烈な台風30号を読んで、以下の部分は重要だなと思った

今回の被害の中心とされているのは、レイテ島の州都タクロバン市(人口20万人)であるが、その原因は高潮によるものだった。高潮とは、台風による気圧の低下による海水面の上昇(1hPa下がる毎に1cmの上昇)と暴風による海水の吹き寄せ効果により発生するものであり、別名「風津波」とも呼ばれる。
〜中略〜
NDRRMCは各自治体に対して、海岸部は最高7mの高波に襲われる可能性があることを警告していたものの、これまで、フィリピンでの台風による大きな被害は、その多くが土砂崩れ及び鉄砲水、そして火山性のラハール(土石流)であったため、高潮への警戒が不十分であったこと、そして住民にとっては「Storm Surge(高潮)」という英語の意味が十分には理解できなかったことが被害を大きくしたと考えられる。タクロバン市では小学校に避難していた子供や老人も犠牲になったと伝えられており(*9)、被災者は口々に「まるでTSUNAMI津波)のようだった」と当時の状況を形容している。

正直、NHKの台風ニュースなどで「高潮に注意」といっているのを聞いていたけど、津波と同じ対応が必要とは全然思っていなかった。「高潮」って月の満ち引きでない「満潮」としか認識していなかった。もし、私がこの現場にいたら津波と同じ対応をしなかったかもしれない。一方で、「高潮、別名『風津波』に注意」と言われたならば津波を連想して対応できるかもしれない。

発生の原因が全く異なるので別の名前をつけるのは当然としても、防災や減災の観点からすると現象および結果が既に良く認識されているものと一緒ならば、それを連想させる名前をつけて、それを「別名〜」と呼べるようにしておくのは結構重要なことなんじゃないかと思った。

追記:高潮の映像

やっぱり、別名を一言加えた方が理解しやすいよね。