クラウドの定義はNISTの定義を使ってはいかがでしょう?

技術者や研究者の間でもクラウドコンピューティングクラウドサービスの定義は紛糾するので、とりあえずはNISTの定義をベースに議論してはいかがでしょう。

1.2 目的および適用範囲
クラウドコンピューティングは進化するパラダイムである。NISTによる定義は、クラウドコンピューティングの重要な諸側面の特性を記述したものであり、クラウドサービスと実装戦略(deployment strategies)の幅広い比較を可能にするための手段となることと、クラウドコンピューティングとは何かということから始まり、クラウドコンピューティングをいかにして最大限に活用するかに至るまでを考察するためのベースとなることを目的としている。定義されたサービスモデルと実装モデルは、単なる分類であり、実装、サービス提供、または事業運営の方法について特定の指示をするものでもなければ、強要するものでもない。

2. NISTによるクラウドコンピューティングの定義
クラウドコンピューティングは、共用の構成可能なコンピューティングリソース(ネットワーク、サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービス)の集積に、どこからでも、簡便に、必要に応じて、ネットワーク経由でアクセスすることを可能とするモデルであり、最小限の利用手続きまたはサービスプロバイダとのやりとりで速やかに割当てられ提供されるものである。このクラウドモデルは5つの基本的な特徴と3つのサービスモデル、および4つの実装モデルによって構成される。

どういう特徴があるのか(What)、どういうサービスモデルと実装モデルがあるのか(What)が定義されており、それをどうやって実現するのか(How)、どういう業務形態で提供するのか(How)は定義されていません。業態としてレンタルサーバーかどうかは、NISTの定義に従えば考慮外の部分です。ファーストサーバーが5つの特徴を満たしていたのかが、ファーストサーバーの提供サービスはクラウドだったのかの検討基準になるのではないかと思います。