自信を持って間違えてしまった:6÷2(1+2)

力いっぱい間違えてしまった。説明読んでもわからなかった。

先ほども書いたとおり四則演算は乗算と除算を先頭から行う必要がある。

そんなルールあったけ?と思ったけど、除算は可換じゃないからそういえばそうだ。それよりも、全部、乗算に直すようにすれば間違いがなくなる。

  • 6÷2×(1+2)= 6 × 1/2 × (1+2)= 6×3/2 = 9

こんな簡単な問題を間違う自分はだめだなぁと思うよりも、自分の物事の認識の仕方を理解して、間違いにくい表記で計算する癖をつけた方がよいね。今年、受験をする人は除算が登場したら、かならずすべて乗算に変更して計算する癖をつけたほうがまちがいづらいと思う。

追記:そもそも a ÷ b × c という形式の計算は間違いやすいらしい

コメント欄のゆーさんがご紹介してくださった資料が面白い。

上記の調査結果によると演算子を省略しない形式の a ÷ b × c でも正答率が低いらしい。考察が面白く納得できる。

(a÷b×cをa/bcと間違えてしまう理由について)乗法の方が除法よりも計算しやすく,そのために,後の2項から計算してしまう傾向があるためと考えられる。

自分の書く数式で自分自身が計算間違いをしたり、他人に誤解して欲しくないときには全部乗算の形で書くのが無難だとわかる。

「6÷2(1+2)=?」という小学生レベルの問題? 大勢の人が「1」と答え半分以上が不正解のコメントや本エントリーのコメントで指摘されているとおり、「そもそも問題がおかしいのでは?」という指摘があるけれども、私の記憶ではそこいらへんの計算順序を明確に習った記憶が無い(プログラミング言語や大学の数学の教科書・専門書などだと断り書きとして計算順序が書いてあるけれども)。

同じく上の調査報告によると以下の状況らしい。

A÷ B× Cの典型的な誤答としてあげた計算式A÷ (B× C)については,中2「式の計算」に
おいて,単項式どうしの除法で扱っている。たとえば次のような計算式が登場する。

12ab÷ 4b(A社・例)

これは,12ab÷ 4× b ではなく,12ab÷ (4× b)の計算である。これらの計算の仕方については, どの社でも丁寧に扱つており,次のア,イの2つのいずれか,あるいは両方の方法である。

  • ア.分数の形にして12ab/4bのように計算する。
  • イ.除法の部分を乗法に直して,12ab×1/4bのように計算する。

いずれにしても,この計算を,

12ab÷ 4× b=(12ab÷ 4)× b=3ab× b=3ab2

と誤る生徒はあまりいないと考えられる。

しかし,一方で,式12ab÷ 4bを,かけ算記号×を省略せずにかいたとき,

(12× a× b)÷ (4× b)あるいは 12× a× b÷ (4× b)

と正しく解答せずに,

12× a× b÷ 4× b

とする誤答は,少なくないと考えられる。

実は,かけ算記号の省略については,中1の「文字と式」で扱うが,「かけ算記号が省略された部分については,優先して計算を行う」ことについて,きちんと指導している教科書は一社もない。もちろん,中2の「式と計算」でも同様である。

これからわかることは以下のとおり。

  1. 日本の算数、数学教育では「かけ算記号が省略された部分については,優先して計算を行う」という計算順序が教えられているらしい(標準らしい)
  2. でも、「かけ算記号が省略された部分については,優先して計算を行う」というルールは明確には教えられていないらしい(教師依存)

追記(2013年3月6日)

未だにこの話は人気みたい