ちゃんと効果のある薬にも偽薬効果が発生するのだからホメオパシーなんておよびでない

はてなブックマークで以下のようなTwitterの発言があった。

ホメオパシーは、「プラシーボ効果を最大限に引き出す優れた方法なのです」となぜ言えないのか。わざわざ二重盲検をしなきゃいけない程度には効くんだから。

でも、二重盲検法によってある特定の症状に効くと評価された薬をちゃんとした医者が処方しても偽薬効果(プラシーボ効果)が発生するのだから、わざわざ、効かない砂糖や水を飲んで偽薬効果を期待するのは効率的でない。それしか売りがないならば、現代医療の方がお安いし、実績がある。

プラセボ効果が得られるのは、患者がその治療法を信頼している場合だけなので、ヘイガースは、どういう要素がプラセボ効果を大きくするだろうかと考えてみた。そして彼は、医師の評判が高いこと、治療費が高いこと、治療法が目新しいことという三つの要素が、とくにプラセボ効果を高めると結論した。
代替医療のトリック、p. 82)より

そんな砂糖玉と水を有効活用しようとするとNATROMの日記:ホメオパシーの有効な利用法でNATROMさんが書いたとおり、インフォームドコンセプトインフォームドコンセントと真っ向から対立する。そんな難しいことするんだったら、まともな医師に薬の薬効を正しく説明してもらったときに発生する信頼に基づく偽薬効果を使ったほうがよっぽど良いと思う。

追記

はてなブックマークのコメントより。

人間の素朴心理的に薬はできるだけ飲みたくない(副作用の経験談などとあいまって)、ホメオパシーなら副作用がない(主作用もないわけだけど)し、それでプラセボが得られるってことが彼ら的に重要なのではないかと

偽薬効果の残念なことは、それが偽薬であると知ってしまうと効果がなくなる点にあります。ですので、ホメオパシーが副作用なく偽薬効果を得られることを知っているならば、残念ながら、効果を受けられなくなります。一方で、ホメオパシーに薬効があることを本当に信じているならば、場合によっては副作用を偽薬効果で得てしまう可能性があります。

騙される方が納得した上で、かつ、おいしいところだけについて十分な偽薬効果を得るというのはあり得ない話だと思います。