可能性を広くとる

家から通えそうな場所に優先順位。30過ぎたポスドクには、大変厳しい道が待っていると覚悟していましたが、なんと、一番最初に応募した一番行きたい事務所に内定。夫が行動に移して2週間後のことでした。

事務所の方からは、「すぐにでも来てくれないか。」と言われましたが、学会発表が年末に予定されてたこと、そして、所属していたラボとの関係を円満に保ちたかったとのことから、4ヶ月ほど待ってもらうことにしました。

その事務所にも、国内外を問わず、多くのポスドクからの応募があるそうです。年令的にも、実績も不利な夫がなぜ採用されたのか、その疑問を、彼は、入所してから、面接担当だった方に尋ねてみたそうです。そしたら、決めては、「バイオに限らず、何でもやりたい」と言ったことにあったそうです。(それ以外に、博士に入る前に、少しだけ、関連の職に就いていたという実績もあったのですが。)。

夫としては、自分の可能性を広げるために、博士課程で専門としなかった分野にも挑戦したい、という思いから発した言葉なのですが、面接担当だった方曰く、「君は、珍しい人だね。多くのPhDは、専門を活かすことにすごく固執するんだよ。」と。事務所としては、雇用者のニーズに合わせるのではなく、顧客のニーズに合わせて仕事をしていかなくてはならないのは当たり前のこと。「専門が活かせることをやりたい」と主張されると、ちょっと難しいな、ということになるのでしょう。

なるほど。やってみないとわからんもんね。