卒業基準の厳格化は新卒採用の年齢制限撤廃とセットでないとできないよ!

学士力:大学生としての能力、学力低下で「明示を」−−中教審答申

中央教育審議会は24日、大学の4年間で身につけるべき能力「学士力」を、国が指針として明示することなどを求める大学教育の改善策をまとめ、塩谷立文部科学相に答申した。「大学全入時代」を迎えて入学者の学力水準低下を懸念したうえで「各大学は安易に学生数確保を図るのでなく、入試のあり方を点検すべきだ」と指摘している。大学卒業の条件についても厳しくするよう求めた。答申を受け、文科省は各大学に改善を促す。

答申は学士力を、専攻分野の基本的知識を体系的に理解する力▽問題を発見し解決に必要な情報を収集、分析して解決できる力−−などと定義。「大学は学位を与える際の方針を具体的に示し、積極的に公開すべきだ」として卒業の条件を厳しくするよう求めた。また、「(入学者の学力向上のため)必要に応じて補習などの配慮を行っていかなければならない」などと提言した。

一方、塩谷文科相は「キャリア教育・職業教育のあり方」について同日、中教審に諮問した。【加藤隆寛】

毎日新聞 2008年12月24日 東京夕刊

一休さんと将軍の話状態。「この屏風の虎をとらえてみよ」「では、まず虎を追い出してくださいませ」。
「まともな大学生を輩出してみよ」「では、まずまともな大学生を定義してくださいませ」

卒業の厳格化は、新卒採用の年齢制限撤廃をセットでやろうよ。そうしなければ絵に描いた餅になるのは明白。まずは、特殊公務員(警察官、消防士、自衛官などの体が動くことが最重要視される職業)以外の公務員採用試験の年齢制限撤廃しよう。次に、企業の新卒採用に年齢制限をつけることを法律で禁止しよう。

参考:

ただし、この年齢制限禁止には例外がある。合理的な理由で例外的に年齢制限が認められる場合(例外事由)が厚生労働省令で規定され、(1)長期勤続によるキャリア形成を図る視点から、若年者等を募集・採用する場合、(2)技能・ノウハウ等の継承の観点から、特定の職種において労働者数が相当程度少ない特定の年齢層に限定して募集・採用する場合、(3)芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請がある場合、(4)60歳以上の高年齢者又は特定の年齢層の雇用を促進する施策の対象となる者に限定して募集・採用する場合、(5)労働基準法等法令の規定により年齢制限が設けられている場合、(6)定年年齢を上限として募集・採用する場合、の計6項目が案として示されている。