団塊の世代をうらやまない理由

私の親がばっちりと団塊の世代にあたる。親の昔話からするにぜんぜんうらやましくない。「団塊世代」と言ってネットで語られるときの団塊の世代って、大学にいけるような裕福な家庭のみなさまを指しているような気がしてならない。

私の親は二人とも東北生まれなので中学卒業後即就職が当たり前の世界。一応、二人とも働きながら夜間高校に通ったみたいだけれども、母親は結婚&子育て&仕事をするために夜間高校中退。なので、父親だけが高卒。なので、学生運動とかぜんぜん関係なし。二親とも特別公務員(まあ、自衛隊とか警察とか消防とかそういうやつです)なのでバブルの時も関係なし。やっとこさ、子どもが就職して、公務員の唯一の利点である共済年金を受けようかなというときになって、公務員バッシングが激化。額も減らされそうという状態。

「その2 産業別割合」を見ると、第1次産業・第2次産業・第3次産業の比率は次のように変化してます。

* 第1次産業 32.7% → 10.9% → 5.0%
* 第2次産業 29.1% → 33.6% → 29.5%
* 第3次産業 38.2% → 55.4% → 64.3%

(左より1960年・1980年・2000年)

ひと目見りゃわかりますわね。第1次産業がメチャクチャ減って、第3次産業がメチャメチャ増えている。第1次産業の減少分が27.7%、第3次産業の増加分が26.1%。40年で第1次産業から第3次産業へ就業者が移った。これが実に明確。
([タケルンバ卿日記:団塊世代がいいとは思えないこれだけの理由より)

専業主婦がどうのこうのとかも、第一次産業ではほとんど専業主婦なんてくくりは存在しないでしょうに。それが日本の伝統だみたいな話されるのびっくり仰天。専業主婦が発生するのは明らかに第二次産業第三次産業において。それが日本の大半になったのは上の引用を見る限り1980年代じゃない。今の30代の人たちが子どものころからスタートしたこと。その前は、日本の3分の1は専業主婦を置くことが不可能な第一次産業がメイン。

小さいときは母親が家にいることが重要という議論があるけれども、今の団塊の世代の3分の1は専業主婦がいない家庭で育ったはずだから、結果として家に母親がいようがいまいが子どもは案外丈夫に育つという証明になっているのじゃないかとしか思えない。仮に子どもの成長に差がでているとしたら、それは母親が家にいることが可能であるという経済力の差ではないかと思う。

話がそれた。