不謹慎な経済学

韓リフ先生こと田中秀臣氏の本。ちょうど韓リフ先生が韓国ドラマについてばっかブログを書いていたときにブログを知ったので、この人は韓国ドラマが好きな大学教員という認識しかなかったけれども、エコノミストミシュランの著者の一人と知ってから経済学の方だと知った次第。

不謹慎な経済学を読んだ私の感想は「今、いろいろ騒がれているけど日本だけでもかなり経済状況を盛り返すことができるんじゃないの?」というもの。日経BPネットを読んだりしていると、グローバル化とか、中国脅威論とか、米国失速論とかあって日本だけではもう経済の状況をどうにもできないような印象を受けるけれども、不謹慎な経済学の後半の主たる主張は、日本の不況の一番の原因は金融政策の失敗であるとのこと。ならば、金融政策の失敗を正せば高度成長期まではいけなくとも、日本失墜ではなくゆるやかな衰退ぐらいにはできるのではないかと希望が持てる。

そもそも私は経済学の基礎知識がないので、これまで読んだ経済学に関係しそうな本は以下のもの。

なので、不謹慎な経済学で主張する「お金がすべて的経済学とは違った経済学」に逆に親しんでしまっているので、この本で覆される常識にあまり驚きがない。なので、特に不謹慎とは思わなかった。まあ、タイトルほど不謹慎ではないけれどもいろいろな話題について最近の経済学の知見を紹介してくれるので楽しい本だった。